宅建業法改正、今国会に提出 還付権者から宅建業者を除外 営業保証金・弁済業務保証金 消費者保護を優先
住宅新報 2015年5月19日 号 2面
政府・与党は、現在開かれている通常国会に宅建業法の改正案を提出する見込みであることが分かった。
改正されるのは、営業保証金と弁済業務保証金制度の改正など。
この制度は、宅地建物取引の相手方が、その取引で生じた債権について営業保証金相当額を上限に還付を受けられる消費者保護に基づくもの。しかし、還付権者には宅建業者も含まれており、一般消費者だけを保護するものではない。現在、弁済業務保証金制度を運営している不動産保証協会と宅地建物取引業保証協会は、消費者保護の観点から14年10月1日より会員業者から還付の申し出があっても5カ月間受理せず、消費者からの申し出を優先して受理する運用を共通ルールとして適用している。今回、更なる消費者救済のため、立法的に還付権者から宅建業者を除外して、一般消費者に限定することとした。
これに併い、法35条の2で規定している営業保証金の供託先などに関する説明義務の規定は、宅建業者相互間の取り引きについては適用しない旨の改正も行う。
併せて、消費者保護の観点から、従業者の資質向上を確実に行うとして、宅地建物取引業者事業者団体(宅建業者を直接または間接の構成員とする一般社団法人)は、宅建業を行う従業者または従事しようとする者に対する体系的な教育の実施に努めなければならないとする規定も設けた。また、保証協会は、同業務を直接行うことはできないが、教育に要する費用の助成を行えるものとした。
改正は議員立法で行われ、開会中の通常国会に6月にも提出する予定で、今国会中の成立を見込んでいる。
国土交通部会で了承
自民党は5月14日、国土交通部会を開き、宅建業法の改正案を了承した。この中で、多くの委員が関係者への丁寧な説明と了解を得るよう求め、議員立法であることに照らし、全会一致で成立できるよう要望した。
終了後、井上信治前環境副大臣は報道各社の取材を受け、「消費者保護のため、個々の業者では難しいので、事業者団体にしっかりとした研修をしていただく。資格特化ではなく、体系的なものだ。行政のサポートも必要と考えている」と述べ、一定額を保証協会に補助し、研修を助成するなどの措置を検討していることを明らかにした。


























