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プレミアム会員限定明海大学不動産学部 不動産の不思議 学生たちの視点と発見 第70回 高速道路の緩衝帯 地域分断しない配慮必要

総合
  • 大田茉莉奈 不動産学部1年

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  • 遮音壁を超える高木がある高速道路の緩衝帯

    2 / 2遮音壁を超える高木がある高速道路の緩衝帯

 【学生の目】

 浦安市は、古くからの元町地域、1964年以降の海面埋立事業で造られた中町地域、72年からの第2期埋立事業で造られた新町地域の3つの地域に分かれる。しかし、中町地域の中央を東西に首都高速湾岸線と東京湾岸道路が一体化した巨大な幹線道路が貫通して中町地域を分断しており、生活者の実感として市域は大きく二つに分かれる。

 巨大な幹線道路は合計した幅員が約110メートルもあり、横断は容易ではない。横断できる箇所が限られることに加え、立体交差を通過するために大きく上り、下らなければならない。かつて浦安市にLRT(次世代型路面電車)の導入が検討されたが、立体交差部分の道路勾配がきつく、電車が登れないことが判明して断念した経緯があるほどだ。自転車や徒歩で通勤や通学する場合も大変だが、高齢者は往来する気にならないだろう。文字通り、幹線道路が地域を分断している。

 住宅地の真ん中を高速道路が貫通する景観は、地方出身の私が違和感を持つ、大都市の不思議の一つだ。1日の交通量が9万4000台もある幹線道路と住宅地が共存するには問題が多い。騒音、景観、大気汚染は代表的なものだ。どのような住宅地になっているか街を歩いた。

 住宅に近接する幹線道路に遮音壁を設置して騒音の低減を図るのは一般的だが、ここでは、遮音壁に隣接して公園を配置する、遮音壁をゆうに超える高木を密集して配置するなどの対策がとられていて、私の目を引いた(写真)。

 遮音壁は高く、そして直線的に伸びる。緑化されていないと無機質な鉄の塀に囲まれるような圧迫感がある。また、景観も決して良いと言えない。ここでは、壁を這う植物に加え、周辺も一体的に緑化して遮音壁が目立たないよう景観に配慮し、圧迫感を取り除いている。同時に、幅と高さのある緑が大気汚染を緩和している。

 緑化の利点が多い半面、歩いて気付くことは、遮音壁やそれを覆う木々のために、死角となってしまう部分や暗い細道が出来てしまうという課題である。防犯カメラや街灯などの対策のための費用負担に配慮が必要だ。

 浦安市には第2湾岸道路の計画があり、大学近くに用地が準備されている。市域のこれ以上の分断は致命的だ。将来造る場合でも地下道路にするなど、コミュニティや住環境に悪影響が少ない方法とすべきだ。 (大田茉莉奈 不動産学部1年)

 【教員のコメント】

 線形に伸びる空間のうち、川はそれがもたらすオープンスペースが住宅地にプラスに作用し、幹線道路はマイナスに影響するのみならず、高齢社会でその程度が加速する。道路のオープンスペースをプラスに反転させることが時代の要請だ。

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