最近はめっきり、瓦屋根の住宅が減りました。原因は、阪神・淡路大震災や東日本大震災のテレビの空撮で映し出された、倒壊した日本家屋の映像ではないでしょうか。特にお寺や古い造り酒屋、農家などが、叩きつぶされたように倒壊した様子は、大きなショックを与えたと思います。これによって「瓦屋根は地震に弱い」というイメージが広がり、新築住宅での採用が減少し、粘土瓦業界は前年比8割程度の売り上げ減少が続いています。特に都市部ではスレート系や金属系におされ、壊滅的ともいえる状況です。
地震の横揺れに弱い
お寺や古い民家を見れば分かりますが、美しい日本の木構造は縦と横の構造材だけで組み上げられ、壁部分は障子や襖、土壁などで造られています。そして屋根には「葺き土」という瓦のズレを防ぐための土下地が敷かれ、その上に重量のある粘土瓦が載せられています。地震の垂直な揺れには、柱などがある程度太ければ耐えられますが、横揺れに対して筋交いなどの斜材を持たない木構造は全く無防備です。大きな横揺れで構造材の変形が始まると、屋根の重量が変形を一気に加速し、建物は押しつぶされたように倒壊します。























