「東南アジア5カ国」視察レポート (12) インドネシア編(下) ジャカルタ 高級邸宅街が散在
住宅新報 2014年9月16日 号 3面
首都のジャカルタ特別州はジャワ島の西部に位置し、総面積は約664平方キロ(東京23区の約1.1倍)、人口約1000万人(同約1.1倍)と、東京23区とほぼ同等の面積と人口を有する、東南アジア有数の世界都市です。
5市(南・東・中央・西・北ジャカルタ市)と1県からなり、中央ジャカルタ市にある公園「ムルデカ広場」には国家独立記念塔がそびえ、その南側のスディルマン通りとタムリン通りには各国大使館、オフィス、金融機関、高級ホテル、大型商業モールなどが並び、ジャカルタの中心業務地区(CBD)を形成しています。
位置的に見ると、〝中央〟は行政・政治の中心、〝南〟は中心業務地区と後背に高級邸宅街があり、〝西〟は旧市街地(小規模産業が密集)のほか、新たなCBD開発も進んでいます。〝北〟は唯一海に面し貿易の中心であるほか旧オランダ統治時代の面影を残し、〝東〟は産業エリアで更に東方面には日系企業が立地する工業団地が形成されています。
1億円超、プール付きも
住宅は、一戸建て、タウンハウス、アパートメント、コンドミニアム、コンドテル(ホテル併設住宅)と様々ですが、中心部はコンドミニアムが多くみられます。相場は、都心は1坪当たり120万~140万円、南は100万~150万円、西は60万~100万円が目安となりますが、立地や開発形態によってかなり差があります。
また、日本では見たことがないような高級邸宅街が散在し、これらの豪邸は基本1億円以上。敷地面積500m2以上、プール付きで、大企業の役員、自営業者、政府高官などが居住しているようです。
激しい交通渋滞
現地視察のことをご紹介いたします。
ジャカルタ市内は、とにかく交通渋滞が激しいです。視察前から噂では聞いていましたが、すぐ先に見える場所に移動するのにも車で1時間くらいかかることもありました。
歩道はあちこちに亀裂や段差があり、日本の感覚では歩けません。急速な都市化が要因と思われますが、かつて日本が高度成長期に経験したような様々な問題が表面化してきていることは、単純に街を歩いただけでも実感できました。
昨年、中心部とその近郊のコンドミニアムを視察しました。現地の方は日本人に対して非常に友好的で、突然の来訪にもかかわらず、親切に対応していただいたことを覚えています。
商品は、2BRと3BRが中心で、80~180m2と広めです。都心や大学の近くでは40~50m2のスタジオや1BR、高級住宅地などではアッパー層狙いの4BRも見られました。ただ、単価的にはまだ日本と比べると廉価であるため、2BR=80~100m2で1500万~3000万円程度、3BR=140~150m2で3000万~5000万円程度となっています(販売員からは半年で価格が10%上昇した、1年で30%上昇した、といった話をよく耳にしましたので、現在はもう一段高くなっていると思われます)。
人気傾向としては、方位別では(1)東向き(2)南&北向き(3)西向きの順で、東向きは朝日が当たることが理由です。都心ビューやプール側住戸も人気。立地的には、インターチェンジや有名校、病院、大型商業施設に近いことが評価されていました。
現地の階層表示の特徴として、華人の忌数である4と13が付く階層がないことが挙げられます。一方で、縁起の良い数値とされる8の付く階層はほかの階よりも高めに設定されていて、かつ人気があるようです。
現金買いが主流
視察物件の中に、24カ月分割払いを基準価格として12回払いでは4%引き、現金は8%引き、住宅ローン利用では3%引きといった具合に4パターンの価格が記載されている価格表がありました。ある意味分かりやすい気がします。住宅ローンの普及率は高まってきていますが、まだ現金買いが主流のようです。
次回は、ベトナムをご紹介します。(工業市場研究所 渡邊直樹)



























