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プレミアム会員限定「東南アジア5カ国」視察レポート (5) マレーシア編(2) マレー半島最南端のジョホールバル 大規模開発「イスカンダル」進行

住宅新報 2014年7月15日 号 3面

連載: 東南アジア5か国 視察レポート 工業市場研究所

投資
  • 「東南アジア5カ国」視察レポート

    1 / 3「東南アジア5カ国」視察レポート

  • ジョホールバルの中心市街地

    2 / 3ジョホールバルの中心市街地

  • マレーシアの位置

    3 / 3マレーシアの位置

 ジョホールバルはマレー半島の最南端に位置し、南側はジョホール海峡を挟んでシンガポールに面する総面積1100平方キロ、人口約140万人の都市です。 現在、ジョホールバル市とその周辺地域では、「イスカンダル・マレーシア」計画と呼ばれる大規模都市計画が進行しており、隣のシンガポールをはじめとして、世界各国からの投資を呼び込んでいます。 

高速鉄道の開通も

 「イスカンダル・マレーシア」計画は、ジョホールバル市中心部、ヌサジャヤ地区、東西の港湾2地区、およびセナイ空港周辺の5地区を拠点とする長期都市計画で、開発面積は約2200平方キロ、26年までの事業期間が設定されています。ジョホールバルはその「イスカンダル・マレーシア」計画の中心部に位置し、ウォーターフロントエリア開発、CBD(中心ジネスエリア)開発等の機能を担っています。 19年頃をめどに、シンガポールの地下鉄がイスカンダル開発に絡んで、ジョホールバルまで延伸する予定です。これによって、一日に30万人もの人々が往復する日もあるといわれる「コーズウェイ(海峡橋)」の渋滞緩和と大幅な移動時間短縮が期待されています。

 また、シンガポールとマレーシア両国は、シンガポールとクアラルンプールを90分で結ぶ高速鉄道を20年をめどに開通させることで正式合意しており、最もシンガポール寄りの駅はヌサジャヤ地区が予定されています。今後、5~10年以上の中長期スパンで見ると、ジョホールバルは継続的に発展していくことが期待されます。 

新しい都市ができる

 これらを背景に、ジョホールバルの不動産開発は非常に活発で、特に現在の中心市街地~新都心となるヌサジャヤ地区にかけての南西部沿岸地区では、コンドミニアムや大規模複合開発が目白押しの状況となっています。 

 現地の不動産統計機関「NAPIC」によると、13年末時点におけるジョホールバルの住宅ストック数(竣工完成済みの住戸数)は約35万戸ですが、現在建築中および新規着工済みで今後完成が見込まれる予定が約8万戸、更に計画段階のものが約12万戸あります。イメージ的には一つの新しい都市が出来上がる感覚でしょうか。 

 ジョホールバルはとても新しい街のように思われますが、実は中心部でも、まだ低層建築物が多く、庶民的な場所が多く残っています。中心から少し離れると未利用地や雑木林などもまだ多く散在しています。  住宅の種類は、テラスハウス、セミデタッチドハウス(1敷地に2戸が隣り合う戸建て住宅)、バンガロー(土地の広い一戸建て)といった低層住宅が主流で、コンドミニアムは実はまだ全体シェアの1割に満たない状況となっています。 

開発地内に運河や水路

 中心市街地ではコンドミニアム開発が主流ですが、郊外はテラスハウス、セミデタッチドハウス、バンガローと商業施設などが複合されたタウンシップ型開発が目立ちます。 

 大規模な人工池やゴルフ場などを擁していたり、水路や運河を開発地内に引き込んでいるものなど、かなり手が込んだ物件もみられます。

 タウンシップ型の開発では、1エーカー当たり何住戸の開発…といった具合に、敷地のゆとりや緑の多さ、低密度であることを売りにしていますが、セキュリティ面への配慮からガードハウス、防犯カメラ、24時間監視システムなどを備えたゲート型の形態が主流となっています。(工業市場研究所 渡邊直樹)

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