〝ルビコン川〟の畔で 3.11後福島を照らすもの 16 原発立地自治体の現実 地域が変わり心が変わる
住宅新報 2014年3月25日 号 24面
連載: 3.11後福島を照らすもの
「もうペンを握る握力もなくてね…なんとかパソコンだけは打てるけども…」
今年77歳になるフリージャーナリストの柴野徹夫さんは、メモを取る筆者の前で淡々と語った。10年前、突然転ぶようになった。訪ねた医師にこう告げられた。「あと3年で車いすの生活になります」体の筋肉の細胞が滅びていく難病。現代の医学では確たる治療法はないという。暗たんとする柴野さんに医師が問うてきた。「あなたのお母さんかお父さんのどちらかが広島か長崎で被曝してはいないか」と。両親共に被曝はしておらず、柴野さん自身は京都生まれの京都育ちだった。「思い当たるフシはない」と思ったとき、脳裏に浮かんだのが、福井の美浜原発と敦賀原発での取材だった。






















