ニュースが分かる! Q&A マンション建築費高騰にどう対応? ゼネコンへの協力重要に 建築効率意識した計画も
住宅新報 2014年3月4日 号 14面
連載: ニュースが分かる!Q&A

建築費指数の推移など
記者A 13年の首都圏マンション市場は好調だったね。不動産経済研究所の調査によると、供給戸数は前年比23.8%増の5万6476戸。6年ぶりの高水準だ。それに初月契約率の平均は79.5%だもんね。
記者B そうだね。株高などの影響を受けて、特に都心部の高額物件が好調だったようだよ。ただ、今後供給する物件の事業環境という意味では厳しさを増している。
A どういうこと。
B 用地取得競争の激化や建築費高騰が指摘されている。多くのディベロッパーが一次取得者の所得上昇がなかなかみられない中での原価上昇に、頭を悩ませている。特に後者の建築費高騰は多くの事業者にとって頭痛の種になっていると聞くよ。
A マンション建築費ってどれくらい上がっているのかな。
B 建設物価調査会が工事原価の変動を示す建築費指数(05年平均が100)を毎月公表している。それによると、集合住宅(RC造)の指数は東日本大震災後の11年4月時点の100.3から、直近の14年1月は110.6まで上昇している。
A どうしてそんなに上昇しているのかな。
B 労務不足の影響が特に大きいようだよ。鉄筋工や型枠工など、いわゆる技能労働者が足りないと聞く。建設物価調査会の調査によると、鉄筋工の労務費を含めた「鉄筋加工組立費」は、11年4月時点で1トン当たり3万1000円。それが、13年10月には4万6000円だ。5割も上昇している。
A どうして技能工が足りない状況になったのかな。
B 建設業就業者は90年代以降、減少傾向が続いている。09年のリーマンショック後の建設投資の大幅な縮小が更に、追い打ちをかけたという指摘もある。建設業就業者が減っていたところに、直近は東日本大震災の復興工事などで工事量が増加した。工事量と人の需給バランスが大きく崩れているようなんだ。
A 建築費は今後も上昇傾向が続くのかな。
B ディベロッパーやゼネコンに聞くと、「上昇基調」という声もあれば、「夏頃には落ち着くのでは」という声もある。ただ、少なくとも下がるという見通しは聞かない。
A ディベロッパーはどう対応するべきかな。
B ゼネコンとの協力関係強化は必須だろうね。ディベロッパーからは竣工時期の平準化や継続的な発注に取り組んでいると聞くよ。
A ほかにできる抑制策はあるかな。
B マンションコンサルを行うトータルブレインは、建築コストが抑えられる建物計画やゼネコンとの付き合い方の工夫を提案している。前者であれば、「地盤の弱いエリアを避ける」「シンプルな建物配棟」「階高の検討」「工業化製品の活用」など。後者であれば、「事業用地取得段階でのゼネコン指名」「工期に余裕をみる」「支払い条件の改善」などを挙げているよ。
A ディベロッパーは自らできることは進んで取り組む必要があるってことだね。






















