2020東京五輪で注目される湾岸ゾーン 「マンション開発、人気に拍車」 大型タワー物件めじろ押し
住宅新報 2014年1月7日 号 16面
このエリアは、20年以上も前から工場倉庫などの移転に伴う再開発でマンションなどが林立する新たな住宅ゾーンとなった。地下鉄網などの整備で東京都心に近い立地が見直され、また、生活利便施設も整ってきたことが住宅地としての格を上げて、開発に拍車がかかった。東日本大震災で一時的に需給が緩んだ時期もあるが、その後再評価され、更に五輪招致決定で需要者の注目度は一挙に高まった。
中央区の勝どきや晴海、江東区の豊洲、有明は既に首都圏でも指折りの大規模マンション供給ゾーンとなったが、今後、更に弾みがつきそうだ。五輪招致が決まった昨年9月以降、販売中物件や今後販売予定の大型プロジェクトには、問い合わせや資料請求が倍増ペースで寄せられた。販売も順調に伸び、事業者側は嬉しい悲鳴を上げている。また、中古マンションの需要も活発で、当面は強含みで推移するものと見られている。
それに応えるように、新年早々から大型マンションの発売が相次ぐ。新規発売物件や継続販売の新規分がある主なプロジェクトは次の通り。
晴海地区で住友不動産の「ドゥ・トゥール キャナル&スパ」(52階建て2棟、総戸数1450戸)、三菱地所レジデンス・鹿島の「ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス」(49階建て、同861戸)、有明地区では東京建物・住友不動産の「ブリリア有明シティタワー」(33階建て、同600戸)。更に豊洲地区では、土地売主が東京電力で建物売主が三井不動産レジデンシャル、東京建物、三菱地所レジデンス、東急不動産、住友不動産、野村不動産の6社共同事業となる「スカイズ タワー&ガーデン」(44階建て、同1110戸)――など。
「選手村」の活用が焦点
五輪関連施設の具体的な整備内容は今後詰められるが、将来的な街づくりと絡めて検討されることになるだろう。その代表的なものは選手村である。総戸数9000戸ほどが必要といわれるが、その後をどう活用するのか。分譲住宅になるのか、賃貸住宅かはともかく、選手村が予定されている晴海地区には大きな街が新たに誕生することになる。その推進には民間の力が不可欠であり、住宅・不動産業界にとって最も関係の深い五輪施設となる。このエリアは、五輪前も後も目が離せない注目エリアとなりそうだ。
水上交通を活用しよう
ここで掲載した写真は13年11月27日、不動産鑑定士・松下文洋氏((株)アプレイザル社長)による湾岸クルーズに参加して船上から撮影した。マンションやビルが林立する臨海部から隅田川にかけての一帯は、変化に富んだ大都市らしい街並みが続く。一方、建設中の建物と広大な開発予定地は可能性を予感させる。再開発が進む街と成長期を迎える街。ここには様々な顔がある。船上から見る東京の街は、普段の景色と違って一際、美しく映える。もっと水上交通を活用すべきだ、との思いを強くする。 (柄澤浩)




























