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プレミアム会員限定国家戦略特区法が成立 大胆に規制改革、国際競争力強化

住宅新報 2013年12月10日 号 1面

政策
日本経済再生に向け重要な柱となる国家戦略特区法案が成立した。日本の都市が今後どのような成長を見せるのか期待が高まる

日本経済再生に向け重要な柱となる国家戦略特区法案が成立した。日本の都市が今後どのような成長を見せるのか期待が高まる

余剰容積、売買制度拡充も

 諮問会議で特区ごとの大きな方針を定めた後、各特区に置かれる国家戦略特別区域会議(通称・国家戦略特区統合推進本部)が、該当特区の更なる具体的計画を作成する。

 統合推進本部は、国家戦略特区担当大臣、関係地方公共団体の長、内閣総理大臣が選定した民間事業者で構成されるが、必要に応じて、区域計画に密接な関係を有する者を加えることができる。

 国家戦略特区では、大胆な規制改革を行うことが特徴だ。現在検討されている分野は、大きく分けて「医療」「雇用」「教育」「都市再生・まちづくり」「農業」「歴史的建築物の活用」となっている。

都心居住整備を加速

 このうち、「都市再生・まちづくり」の分野では、都心居住推進のために、容積率や用途など土地利用規制の見直しを行う。東京オリンピック開催も追い風にして、国際都市としての更なる進化のために、都心居住の環境整備を加速させる考えだ。それぞれの統合推進本部が都市計画決定を行い、特区内では国が自ら戦略的に都市計画を主導する。

 容積率見直しの具体的イメージとしては、容積率400%の地区で200%しか利用していない敷地があった場合、残りの200%を別敷地のオフィス事業者などに売買できるようにする。現在、特例容積率適用地区制度(今週のことば)があり、東京の「大手町・丸の内・有楽町地区特例容積率適用区域」がその代表モデル。JR東京駅の残余容積率の移転が行われ、駅舎の復元に寄与したが、特区内ではこの制度を積極的に活用する。国土交通省市街地整備課では、「同制度は実績もあるので、都市計画で採用すれば、そのままの形で使うことができる」と話している。なお、統合推進本部が都市計画決定を行うため、容積率も決められることになるが、「特区が決まっても、元々その地域で定められている容積率に上乗せする形が取りやすいと思うが、はじめから都市計画を決めて、新たな容積率を定めるパターンも考えられる」(同課)としている。

迅速に都市計画決定

 また、都市計画決定に多くの機関が関与するこれまでの体制とは異なるため、スピードアップした都市計画も期待される。「指定される区域にもよるので一概には言えないが、例えば東京都だと、これまでは『まず区と協議して、その後に都と協議』という流れだったが、特区だとワンストップであるためスピーディーになるだろう」(国交省都市計画課)。半面、統合推進本部主導のルールにより決定していくため、その中の民間事業者がより自社に都合のよいようにルール化するのではないかという懸念も残るが、「これまでも都市再生特区などで、こうしたケースは有効に機能している」(同課)と話しており、問題はないという見方だ。

 このほか、エリアマネジメントの民間開放として、道路空間の有効利用が可能となるよう、道路管理者が特区計画区域内で道路の占用を許可できるための基準緩和を行う。また、東京オリンピックの開催により、日本に居住・滞在する外国人が増えることから、一定の賃貸借型の滞在施設について、旅館業法の適用を除外するなどの特例措置も規定する。

 これらの実効性確保のために、税制上の措置が12月12日前後に発表予定の与党税制大綱に盛り込まれる予定だ。

三井、地所、森ビルなど 特区WGからヒアリング

 国家戦略特区ワーキンググループ(WG)は8月12日~9月11日の1カ月間、国家戦略特区の提案募集を行い、242団体から197件の提案を受けた。特区でどのような事業が展開できるかについて、各団体がプレゼンしたものだ。

 その中から、WGが独自に選んだ62件を個別にヒアリング。住宅・不動産業界では、三井不動産の「日本橋・八重洲『日本発信』特区」、森ビルの「東京グローバル新都心プロジェクト~東京の磁力を高め、世界をひきつける~」、三井不動産・三菱地所・森ビルによる「グローバル産業創発特区」、東急不動産、鹿島建設、久米設計などの「日本再興戦略リーディングシティ(竹芝地区)」、森トラストの「〝次世代東京〟再構築プロジェクト~コンパクト都心を目指して~」、東急電鉄の「渋谷におけるエンタテイメントシティ特区」、オリックス・オリックス不動産の「震災・災害に強い街づくり特区、おもてなしバーチャル特区」などがヒアリングを受けた。

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