新住まいの「ことわざ」<193> 暖簾に拘(かか)わる 松岡英雄
住宅新報 2013年11月26日 号 24面
連載: 新住まいの「ことわざ」
電鉄系ホテルチェーンが長年にわたり、レストランのメニューの表記と使用した食材を「誤表示」していたことが明らかになった。誤表示とは会社の言い分であり、あれはどう見ても「不当表示」である。店の信用に拘わることである。ブランドにあぐらをかいてはいけない。失った信用は当分取り戻せない。
不動産業も昔はひどい表示をしていたらしい。駅から徒歩10分という物件が、実は20分以上歩かなければならないことなど茶飯事だったという。それではいけないと、「不動産の表示に関する公正競争規約」が制定され、首都圏不動産公正取引協議会が設立されたのは1963(昭和38)年、今から50年前である。
以来、時間をかけて不動産業は信用信頼を獲得してきた。今、不動産広告を疑う人はいない。ありがたいことである。先人のおかげである。だからこそ、間違っても「誤表示」などあってはならない。先人が積み重ねた苦労努力を水泡に帰してはならない。






















