ニュースが分かる! Q&A 首都圏マンション、上期好調の背景は 円安・株高で億ションに動き ローン低金利の買い時感も
住宅新報 2013年9月3日 号 12面
連載: ニュースが分かる!Q&A

首都圏マンションの販売戸数推移
記者A 首都圏のマンション市場は今年の前半、かなり好調だったようだね。
記者B うん。不動産経済研究所の調査によると、供給戸数は前年同期比17.1%増の2万4299戸。初月契約率の平均は78.8%。70%以上が好調と言われるから高い水準だよ。7月も供給は前年同月比31.6%増、契約率は81.6%と好調が続いている。
A 12年までは低調だった記憶があるけれど、今年上期の好調は予想されていたのかな。
B 調査会社などは、かなり明るい予測を立てていたよ。12年末に政権が代わって、景気回復期待感などがあったからね。12年の年間供給戸数が4万5602戸だったのに対して、不動産経済研究所は年間5万戸、長谷工総合研究所は5万4000戸を予測していた。上期はその予測通りかそれ以上、好調に推移した形だね。
A 政権交代後に起こった株高や円安とか、いわゆるアベノミクス効果は首都圏のマンションに影響したのかな。
B 億ションには影響しているみたい。渋谷区神宮前で開発された、総戸数の半数以上が億ションのマンションがあるんだ。この物件は12年1月からモデルルームを開設していたのだけれど、13年に入ってから、株高に連動する形で販売が加速したんだって。物件担当者は、円安の影響もあって、シンガポールや香港、台湾などの海外富裕層、投資家の購入も目立っているって話していたよ。
それに、マンションの市場分析などを行っているトータルブレインは、赤坂や青山、麻布、六本木といったエリアで、いち早くアベノミクス効果が出たと分析している。昨年末までは非常に厳しいマーケットだったけれど、年明け以降、特に1億5000万~2億円の高額商品の売れ行きが回復したんだって。
A 一般的なサラリーマンの住宅取得への影響はないのかな。
B 現状、実際に給与が上がったという声はあまり聞かないから、大きな影響があったとは言えないよね。それより、住宅ローンの低金利状況や建築費の上昇などに伴う販売価格の値上がり懸念が、マンションを購入した人の大きな動機になっているみたい。
A 確かにローン金利は低いよね。住宅金融支援機構が実施している長期固定のフラット35も2%前後だもんね。14年4月に予定されている消費増税を見込んだ駆け込みは見られないの。
B 調査会社などからは下期以降、影響が出てくるという声が聞かれる一方、影響は軽微という声もある。例えばトータルブレインは、税率を引き上げたとしても、ローン減税などの消費増税負担の軽減措置が取られるから、大きな影響はないだろうって話していたよ。
A そうか。下期もこの好調は続くのかな。
B 好調が続くという予想は多いね。例えば、長谷工総合研究所は上期の販売好調や在庫の大幅減を受けて新規プロジェクトが増加すると見ている。
A 懸念はないの。
B やっぱりローン金利や販売価格の動向かな。不動産経済研究所は、大きく上ぶれすると市場が崩れる可能性もあると話していたよ。






















