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プレミアム会員限定マンション建替え促進策 「今年度中に結論を」 規制改革会議の答申で

住宅新報 2013年6月11日 号 2面

政策

 政府の規制改革会議は6月5日、内閣総理大臣宛てに答申を出し、検討事項の1つとして議論された「老朽化マンションの建替え等の促進」について、「建替えを含めた再生事業などが円滑に進むよう、区分所有建物に係る権利調整の在り方や建築規制などの在り方、専門家による相談体制などを含め、多角的な観点から総合的な検討を行い、今年度中に結論を得ること」とした。

 規制改革会議の資料によると、築32年以上のマンションは106万戸あると推計される中、建替えが実施されたのは177件にとどまっている(2012年10月時点)。建替えが進まない大きな理由として、「厳しい合意形成要件」「余剰容積率不足」が挙げられており、これらの2点を中心に、国土交通省と法務省の間で規制緩和に向けた方策が話し合われる。

 現在の区分所有法では、区分所有者及び議決権の各5分の4の賛成を得れば、建替え決議を出すことができる。この規定は、民法の「全員同意」を緩和した特例として設けられているが、それでも合意形成が難航するとの指摘が出ており、更なる緩和が必要との議論がある。

容積率緩和を検討

 また、これまで実施されたマンション建替え事例のほとんどが、余剰容積率を活用したものだ。余剰容積分だけ新たに住戸を建築し販売できるため、既存区分所有者の自己負担が少なくなるからだ。今後の建替え促進のためには、この容積率緩和についても更なる検討が必要との指摘が出ている。

 そのほか、区分所有者が第三者に建物を賃貸している場合、借地借家法上、建物の賃貸借解約申し入れに必要となる「正当事由」に建替え決議が入っていないといった問題もある。そのため、建替え決議がされたことのみを理由として建物賃貸借契約を終了させることはできず、賃借人が区分所有建物の明け渡しに応じない場合、建替えが進まないといったケースもある。

「両省の回答を注視」

 今後、国交省と法務省でこれらの課題を話し合うことになるが、規制改革会議の岡素之議長(住友商事相談役)は、「両省には、今回の答申に対する前向きな取り組みを期待する。たとえ今年度に建替え促進の具体的結論が出なかったとしても、来年度以降もこの問題については粘り強く取り組んでいく考えだ。両省の回答を注視したい」と語った。

 なお、規制改革会議は、規制改革を総合的に調査審議する内閣総理大臣の諮問機関。13年1月23日に発足した。設置期間は16年3月31日までとなっている。今回の答申は、発足から約4カ月間の審議の結果を取りまとめたもので、約3年にわたる活動の中で最初の「答申」として内閣総理大臣に提出した。

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