「終身払込保険」契約を相続税の納税資金とする場合の注意点 税制改正の視点 不動産鑑定士・税理士 横須賀博
住宅新報 2013年4月30日 号 7面
平成25年度の税制改正によって、相続税の課税対象者が富裕層から中間層にまで拡大されたことから、相続税対策の講習会等が盛んに行われている。その内容の大方は、生前贈与を主とした節税対策である。確かに節税対策も必要ではあるが、それと並行して納税資金を確保するための生命保険契約も有効であることから、私は日頃よりその必要性を説いてきた。
生命保険契約には各種の保険があるものの、保険対象が人間の生命であるために、保険の効果はその人の寿命に依存することになる。いや、保険契約というのは、火災保険でも、自動車保険その他の保険であっても予期しない偶発的な危険の発生時に役立たせるためのものであるから、すべての保険の性格は同一であると言えよう。そんな中で私が話題にしているのは人間の生命を保険対象とした終身払込保険である。
この保険は、終身の払込みを前提としているために途中の解約は原則として予期されていない。何故なら途中の解約は、契約者に対し著しく損失を招く仕組みになっているからである。また、終身払込保険契約で保険料を月払口座振替として契約金額に相応する保険料を支払う場合には、保険料の振替直後に契約者が終末を迎えれば契約金の全額が保険会社から支払われるが、幸いに長生きできた場合には契約金額を超えて終身に至るまで支払を続けることが原則である。そのために今日のような長寿社会にあっては、大方は契約金額を超えて支払いを続けるという現象が生ずることが予測されるからである。






















