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スタンダード会員限定羽ばたけ新人 経験豊かな先輩からエール

住宅新報 2013年4月2日 号 6面

総合
  • 大京商品企画部企画開発課主任 内田麻衣子さん

    1 / 4大京商品企画部企画開発課主任 内田麻衣子さん

  • 東京建物不動産販売本店営業部主任 武田知覧さん

    2 / 4東京建物不動産販売本店営業部主任 武田知覧さん

  • 野村不動産都市開発事業本部開発事業一部商業施設事業課課長代理 森野愛さん

    3 / 4野村不動産都市開発事業本部開発事業一部商業施設事業課課長代理 森野愛さん

  • ポラスグループ中央ビル管理草加営業所 青木佳奈子さん

    4 / 4ポラスグループ中央ビル管理草加営業所 青木佳奈子さん

 今年も多くの新卒者が住宅・不動産業界を志した。アベノミクス効果の後押しもあり景況感に明るさが戻りつつある中、迎え入れる側の住宅・不動産業界では12年度に比べて採用人数を増やした企業が目立ち、例年になく強気の姿勢がうかがえる採用結果となった。住宅・不動産業は今、少子高齢化という大きな市場の転換期を迎えている。社会人1年目といえども現場に配属されれば即戦力として活躍が求められる。期待が高いだけにプレッシャーは重く、また期待と不安、やる気と戸惑いも交差する。そうした経験をくぐり抜けて、自分のスタイルを確立しながら自らを成長に導いてきた4社の先輩が、住宅・不動産業界で新たな一歩を踏み出す新入社員に向けてその経験談やアドバイスを語ってくれた。

大京商品企画部企画開発課主任 内田麻衣子さん(30歳)

吸収する意欲を持つ 努力した分だけ成長

 生活の基盤である住まいに携わりたい――。この思いを胸に業界に入った。特に、今のニーズの先にあるものを考えて住まい方を提案する、住文化を創造していくといったところが、マンション企画の魅力だと感じる。

 商品企画部は、自社ブランド力向上へ、仕様や企画の見直し、提案を行う。自身が望み、配属された10年からは、〝エコ〟が大きなキーワードだ。直近では、太陽の熱エネルギーを給湯に利用する太陽熱利用システムの導入を提案した。地球環境への配慮と同時に、どれだけ購入者にメリットがあるか。頭を悩ませたその企画は、東京都練馬区で、導入第1弾物件の開発が進んでいる。

 「努力した分だけ返ってくる。向上心をもって勉強や改善を続けることが成長につながる」

 日々の仕事で大切にしている思いだ。入社後、希望した仕事とは違う用地仕入れを担当した。学生時代に学んだ建築とは遠い世界。「戸惑いを感じていた」。でも、だからこそ、「今まで何をやってきたかではなく、これからどんどん吸収していかないとと感じた」。吸収して、成長していけるかが勝負だと考えるようになった。

 入社2年目に担当した横浜市青葉区の土地は、思い出深い。「仕入れたとき、良い土地だという思いがあった。そこに土地の持つ力を最大限生かしたものが出来た」。風や光などの自然エネルギーを利用した建築手法(パッシブデザイン)を取り入れたマンションだ。『場所も企画も良い』。現在の部署にきて、入居者と接する機会に恵まれ、こうした言葉を聞いた。場所と企画の両方がうまくいくと喜んでもらえるのだと感じた。

 「たとえ自分が希望している仕事ではなかったとしても、そこでとことんやらないと、自分に向いているかどうかはわからない。どんな状況になってもやってみようと思った方がいい。それは自分の可能性を広げるチャンスかもしれないから」

 自分自身が噛みしめていること。そして、新入社員へのエールだ。

東京建物不動産販売本店営業部主任 武田知覧さん(29歳)

自分が会社の代表 社の看板を背負う

 新入社員が「右も左も分からない」のは当たり前。疑問点を質問すれば、周囲は快く応じてくれるだろう。ただ、「見栄でもいい。入社当日から、『社の看板を背負っている』自覚と誇りを持ってほしい」と一言。辛口に聞こえるかもしれないが、顧客から見れば入社何年目であろうと、相対した人物が〝会社の代表〟。それを踏まえたうえでのアドバイスだ。

 「扱う金額の大きな仕事がしたくて」法人仲介を志望し、当該部署に配属された。ところが、3年目に新築マンションの販売部署へ異動。「〝普通のお客さん〟への接し方に、戸惑った」と振り返る。

 しかし、お客さんからすればそれこそ、営業担当者の戸惑いなど関係ない。そこで〝観察〟を始めた。ベテランの先輩や同期社員は、どんな接客をしているのか。時には「隣のテーブルで、別の仕事をしている雰囲気を出しながら(笑)」ひたすら見て、良いところを吸収しようと努めた。

 そのうち気付いたのは、お客さんは理詰めの提案ではなく、『安心』を求めているということ。「大きな買い物を前に、不安でいっぱいになっている。気持ちを理解し、それを取り除いていく作業が必要だ」。折しも、自身が住宅を購入するタイミングと重なり、提案の言葉に自信が持てるようにもなったという。

 現在所属する本店営業部は、法人とリテール(個人)双方の案件を扱う。特にリテールで、新築販売での経験が生きていると実感する。ただ、この業界を目指した当初の夢は、今も変わらない。『仲介の基本』とも言われるリテールを極め、将来的には法人仲介に特化し、力を発揮したいと考えている。

野村不動産都市開発事業本部開発事業一部 商業施設事業課課長代理 森野愛さん(31歳)

丁寧な言葉と説明 ミスは批判しない

 保育園開発事業のベンチャー企業から転職して7年。この4月で社会人生活10年目を迎えた。

 今は商業施設開発の企画からマーケティング、出店企業との交渉、販売促進活動まで一連を担当している。

 この3月、約4年間かけて取り組んできた大型ショッピングセンター「ボーノ相模大野」が開業した。駅前の再開発事業のため、市や権利者、各店舗担当者など関係者が多い。その中で自分がまとめ役として事業を進めていかなければならない。業界で働く女性が増えたとはいえまだまだ少数。周りは年上の人ばかり。だから常に気をつけたことは「言葉使いはもちろんのこと、説明は丁寧に。そして何より相手のミスを批判しないこと」。いつも笑顔でいることも心がけた。誰でも忙しいと言葉も表情もきつくなりがちだが、それだとスムーズに物事が運ばない。こういった姿勢は周りの先輩を見て学んだ。

 実は、出店交渉の最中には東日本大震災が発生し、先行きが読めない状況に。開業直前の1カ月は現場に泊まり込みの日が続いた。そういった状況を乗り越えて完成した施設は、開業から3日間で予想をはるかに超える31万人が来場してくれた。「商業施設開発は、お客様の数や様子、各店舗の売上高などで、仕事の結果が分かりやすい」。自分が考えたものが形になり、使う人の喜ぶ顔を見ることができる。やりがいを感じる瞬間だ。

 社会人になると、不得意なこともやらなければならない。森野さんも実は「文系出身で数字が苦手」という。そこで、本を読んだり、学校に通ったりしている。スキルが上がれば費やす時間も短縮できる。「新しく得た知識や手法を実際の仕事でトライしてみるのもいいと思う」

 知識欲を持って「〝ただの仕事〟ではなく、おもしろくなるように工夫する」ことがコツのようだ。

ポラスグループ中央ビル管理草加営業所 青木佳奈子さん(28歳)

できることを増やす 目標にできる先輩を

 入社して7年目。仕事は、賃貸仲介の営業。4カ月前に南越谷の本店から移った。

 「仲介はお客さんの希望をしっかり聞いて、なるべく条件にマッチした部屋を紹介し、契約出来た時が最高にうれしい。会社には、やってみたい仕事を申告する職場移転申告制度もありますが、私は今の仕事が楽しいので、今後も続けたい」

 入社当時、接客や電話の掛け方などで憧れていた、先輩女性社員がいたという。

 「頭の回転がものすごく速かった。一つ聞いたら、10教えてくれるような人でしたが、こっそり(仕事の仕方を)盗むこともありました。いつも、あんなふうに仕事がしてみたいと目標にする人が身近にいたことが良かった」と話す。

 「だから、もし自分のところに新入社員が来たら、いい目標になれるよう頑張ります」

 後輩へのアドバイスとしては、「簡単なことでもいいので、自分ができることをコツコツ増やしていくと、自信が湧いてきます」と語る。

 現在、店舗数は21。「どこの店長も若いので、あまり怖がらず、ぶつかっていく気持ちが大切だと思います。最初は、(仕事が)分からないのが当たり前ですから、挑戦してほしい。失敗した方が覚えます。それと、上司からの指示を待つのでなく、自分から仕事を見つけるようにした方がいいですね」

 ポラスグループは、毎年、地元の南越谷で阿波踊り大会を主催するなど、地域貢献にも力を入れている会社。

 「不動産業は地元密着が基本ですから、地域の再生や活性化にも貢献しているんだという誇りを感じてくれると、うれしいです」

 バレーボールやバスケットが得意。春風のような笑顔と、青空のように明るい〝接客〟が印象的だ。

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