個人保証の原則禁止など盛る 民法債権法改正で中間試案 原状回復「経年劣化は賃貸人に」
住宅新報 2013年3月5日 号 1面
法務大臣の諮問機関である法制審議会・民法債権関係部会は2月26日、民法改正の中間試案をまとめた。
保証について、事業上の融資での個人保証を原則無効とし、いわゆる「経営者」の個人保証は例外的に認めるとした。また、債権者の責によらない事由による物件の滅失などに関する規定、いわゆる「危険負担」は削除される。この他、消滅時効期間の一本化、暴利行為の規定の創設、法定利率の見直し、契約交渉の不当破棄の場合の損害賠償責任規定の創設、契約締結過程による情報提供義務、賃貸借終了後の原状回復義務について、通常損耗のほか経年劣化についても原則賃借人には回復義務はなく、賃貸人の負担となる旨などが規定された。
また、従来「瑕疵担保責任」として規定された事項について、「目的物は、種類、品質及び種類に関して、当該売買契約の趣旨に適合した物でなければならない」とし、瑕疵という文言がなくなった(ただし、維持すべきという意見もある)。この場合の買い主の権利の期間制限については、廃止し、消滅時効の一般原則による案と、それに加え、「買い主が知った時から1年以内」とする案の2つが示されている。業界で注目されていた「媒介契約」の定義付けに関する規定も盛り込まれていない。
ただし、多くの事項について様々な考え方や意見が出されている。例えば、契約交渉の不当破棄に関する問題については、物件の媒介をした際に、希望価格に開きがあって、交渉が不成立になった場合、宅建業者の通常の行為が損害賠償の対象になるのではないか。また、原状回復義務の明文化を特約で排除する規定を無効化するという案も出されており、賃貸管理業者やオーナーに過重な負担となるのではないかという問題などがある。
法務省では4月からパブリックコメントを開始し、早ければ15(平成27)年の通常国会で民法改正案を提出したいとしている。実現すると、1896年制定以来120年ぶりの大規模改正となるが、例示した問題点などの存在、また、現在1000以上ある民法の条文が大幅に増えることが想定されており、煩雑になり、かえって一般の人に分かりにくくなるとの批判も根強く存在しており、成立のためにはまだまだ越えなければならない壁があるというのが実状だ。 (6面に主要項目)






















