日本経済(マクロ)、住宅・土地政策の専門家。ここ数年取り組んでいる「空き家問題」は、住宅業界だけでなく日本全体の社会問題になるとの考えから追いかけ始めたテーマだ。近年、自治体で対策を講じる動きが急加速しているが、同氏が鳴らし続けた警鐘への反応の1つとも言える。
「まだまだ対処療法のところが多い。根本的な解決のためには、新築重視の住宅政策を変える必要がある」。老朽化した空き家の中にも、利用可能な住宅は一定割合ある。それをうまく活用する新興企業や若い力が育っているとも感じる。彼らのバックアップ強化こそ、行政に求められている政策だと主張する。
新築住宅の着工について、消費増税の駆け込み需要後は勢いを増して減少するとの予想だ。ここ20年来の動きを見ると、いったん落ち込むと以前の水準に戻ることなく推移している。今回は更に、「人口減」「住宅余り」が加わる。「中古の時代が予想以上に速いスピードで訪れるかもしれない」。20~30年後の新築着工戸数は40万戸程度、中古については、それほど遠くない時代に今の2倍、3倍の取引量になる。データや実体を踏まえて、「空き家問題」と並行して取り組むべきテーマだととらえている。
研究発表のレポートに対する反響こそが、それまでの苦労を吹き飛ばしてくれる特効薬だ。「自分が重要だと予想して設定したテーマに対して、様々な立場の人が反応をくれる。まさしく〝やりがい〟です」。そのためには、テーマ設定も大切だが、それを分かりやすく伝えることも重要。『考え抜かれた思考は、必ず平明に表現し得る』。考え抜き、自分で理解して初めて、物事を分かりやすく、本質部分から相手に伝えることができる。若い頃手にした本の一節が、今でも強烈に胸に残っている。
今年で50歳。「今後の目標? これからもその基本を大切に、研究を続けるだけです」 (福島 康二)



























