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プレミアム会員限定トータルブレインのマンション最前線 12年首都圏販売動向の検証 割高感が解消傾向も 所得低下で物足りなさ

住宅新報 2013年1月15日 号 6面

連載: トータルブレインのマンション最前線

不動産テック・DX
首都圏マンション売れ行き状況ヒアリング結果

首都圏マンション売れ行き状況ヒアリング結果

 割高感は解消傾向も、低調な所得・雇用環境で物足りなさが残る――。東日本大震災の影響を受けた11年に比較して、良好に推移した12年前半の首都圏マンション市場。一方、後半戦、特に秋以降は低調な販売状況も指摘されている。実際の販売動向はどうだったのか、トータルブレインが12年のマンション販売現場を検証したレポートをまとめた。

 トータルブレインが12年に供給された物件の販売状況について、事業者に行ったヒアリング調査(11月初旬までに売り出された549物件のうち442物件が回答)によると、好調が35.1%(155物件)、まずまずが33.7%(149物件)、苦戦が31.2%(138物件)だった。これは、好調が33.5%、まずまずが35.5%、苦戦が31.0%だった11年調査(487物件が回答)とほぼ同水準だ。

 ただし、12年の結果を春~夏(1~8月)と秋以降(9月~)で区切ると、大きな違いが見られる。春~夏は好調が36.6%、まずまずが32.5%、苦戦が30.9%。一方、秋以降は好調が27.4%、まずまずが39.7%、苦戦が32.9%だ。秋以降は好調が大幅に減少し、苦戦が増加しており、レポートでは、「多くのディベロッパーから秋以降、集客・歩留まり共に悪くなってきているという話を聞く。年間を通して販売状況をみると、大震災を受けた11年とほぼ同程度というやや物足りない結果」と言及する。

 また、レポートでは、12年の販売状況の特徴の1つとして価格動向を上げている。前出のヒアリングで苦戦の要因を聞くと、「価格の割高感」との回答が28%。立地(28%)と需給バランス(30%)とほぼ同水準だった。「価格の割高感」との回答は、44%と圧倒的だった11年調査(立地は26%、需給バランスは10%)と比較すると大幅に減少している。

 実際、小さいエリア単位で見ると、価格が高騰した新価格時代(08~09年)からの価格調整が進んでいるという。例えば、千葉県船橋市だ。平均坪単価は、新価格の159.5万円に対して、12年(1~10月)は148.0万円。旧価格時代(00~05年)からの上昇率は8.8%にとどまっている。また、さいたま市浦和区も新価格は、旧価格時代から24.8%上昇していたが、12年は9.8%上昇だ。「郊外部もかなり旧価格に近付いている」(トータルブレイン)と説明する。

 ではなぜ、価格調整が進んでいる中、販売は物足りない結果となったのか。問題の1つとして、エンドユーザーの購入体力が上がる。レポートでは、現在の給与所得が旧価格時より10%程度、低い点(国税庁・民間給与実態調査によると、00~03年の平均は451.3万円、11年は409.0万円)を指摘する。そのうえで、「ローン金利など取得環境に違いはあるが、所得水準が10%低下する中、下がってきているとはいえ、マンション価格が旧価格から10%上昇した状態は矛盾をはらんでいる」と指摘。このため、「13年も価格は弱含みが続くと予想される」とまとめている。

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