建築用の木材には杉や桧(ひのき)、松など多くの樹種が使用されます。木材の性質によって構造材、造作材、建具材、仕上げ材など、まさに適材適所で使い分けられてきました。しかしながら、ことエクステリア材については日本の高温多湿に耐える国産材は少なく、フェンスやデッキ材はレッドシダーなど北米材が使われてきました。レッドシダーは国産材に比べれば耐久性はありますが、それでも10年程度で取り替える必要があるうえに、環境汚染が心配な防腐塗料を塗布する必要がありました。
緻密な材質、優れた強度
これに対し、海沿いの公共施設などのデッキ材として最近注目されているのがハードウッド南洋材です。いくつかご紹介します。
セラガンバツーはボルネオ島、東部インドネシアなどで採取され、水に沈むほど緻密な材質が特徴。微生物や害虫の発生を防ぐ耐腐朽性を持ちます。防腐処理の必要がない、メンテナンスフリーのエクステリア材です。屋外使用で25年以上の耐久性があります。
サイプレスは『豪州ヒノキ』とも言われ、世界一シロアリに強い樹種とされています。土台に使う場合は薬剤処理の必要がありません。主な産地は、オーストラリア東部のニューサウスウェールズ州とクイーンランド州です。非常に成長が遅く太い材は得られませんが、密実で強度が高く耐久性に優れています。また、ヒノキチオールなどヒノキ特有の香気成分が虫害を防いでくれます。
イペはハードウッドの王様と称される木材で、価格もそれなりに高価です。耐久性、安定性、木目の美しさ等どれを取っても他の南洋材よりも優れていますが、問題は価格と供給の不安定さにあり、費用対効果は決して高くありません。
〝合法〟証明の仕組み
さて、こうした南洋材に必要なものが「合法木材」というラベルです。対語は「違法木材」ですが、南洋材には不法伐採などの違法性が常に懸念されます。これを防ぐため、伐採に当たって原木の生産される国または地域における森林に関する法令に照らし、手続きが適切になされたものであること(合法性)、持続可能な森林経営が営まれている森林から産出されたものであること(持続可能性)、独立した森林認証機関が定めた基準に基づき、第三者機関が森林を経営する者の森林管理水準を評価・認証する仕組み(森林認証制度)が求められます。
また、森林認証を取得した森林から生産された木材・木材製品が、未取得の森林から生産されるものと混ざらないよう適切な分別管理を行っていることについて、第三者機関が木材・木材製品を取り扱う事業者を評価・認証する仕組みCoC(Chain of Custody)も設定されています。
(建築家・中村 義平二)























