1979(昭和54)年入省。日本経済が右肩上がりで成長していた時期、それがピークに達したバブル期、その後の崩壊期、そして失われた10年。目まぐるしく移ろう時代と共に、30年以上、国土交通行政に携わってきた。
変化する時代ごとに重要視する政策は異なっていく。今はやはり、中古住宅の流通活性化が最も重要な課題の1つだという。「人口減少の中で、増える一方の住宅ストック。市場が健全に成長していくためにも、しっかりと取り組んでいきたい」と話す。
長野県豊科町(現・安曇野市)出身。公共事業が多い町だった。子供心に、道路などインフラが整うと、利便性が格段に向上することを感じていた。そして賑わいも生まれた。国土が良い方向へと変わっていく魅力――。入省を決めた1つの動機となっている。
自身の若手・中堅時代の頃と比べて、公務員を取り巻く環境は年々厳しさを増している。仕事量は増えるが、人員は減らされる。風当たりも強い。一生懸命に仕事に取り組んでいる職員を見ると、心から応援したくなるという。「重要な仕事をしているという気概を持って、目標をしっかりと定め、それに向かって邁進してもらいたい」とエールを送る。
座右の銘は「天涯処処有芳草」。人生の中では、多くの素晴らしい人、魅力的な人――芳草と出会えるという理解だ。だから、どんな人と接する時でも、『芳草』だと思うようにしている。役職が上がっても変わらないその態度が、部下を引き付ける大きな魅力なのだろう。
何もかも忘れて無心になれる釣り、そして、「裸一貫で解放感を得られる(笑)」という水泳が、日頃の激務を癒してくれる特効薬だ。
(福島 康二)



























