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スタンダード会員限定びわこホーム常務 ローンセンター責任者 高木光江氏 行動〝力〟 ――そのとき 滋賀湖南のオンリーワン びわこホーム 安心へ「ローンに危機管理」 「若年時にこそ長期優良を」

住宅新報 2012年8月28日 号 15面

総合
  • びわこホーム社屋

    1 / 2びわこホーム社屋

  • びわこホーム常務高木光江さん

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 滋賀県南部エリアで展開するびわこホーム(上田裕康社長)は、1次層に的を絞った販売戦略と地域密着を徹底、社員数30数人ながらも、エリア内シェア9割、直近の新築棟数50棟超、ここ9年間連続してトップを堅持、地域独占の座を不動のものにしつつあるオンリーワンビルダーだ。どんな境遇にある人でも良質な住環境を手にする権利があるとの創業精神を、「住生活感動業」という経営理念に集約。その実践の一端を、独自に開設した『ローンセンター』が担う。返済しながら貯蓄もできる資金計画を提案、精神的にも顧客の安心・安全を支える。ローンセンター責任者で同社常務の高木光江氏は、顧客に「幸せになってもらいたい。その責任がある」と言い切る。理念なき経営は成り立たない。高木氏の話から、顧客利益の追求という原点に立脚することがいかに重要か改めて浮き彫りになる。

 ――ターゲットを若年層に絞り込んでいる。

 「当社の上田の住宅営業体験(母子家庭に住宅を提供できず無念に感じた)から培った『余裕がない人にもいい住環境を提供できる』を実践するとの創業精神がその理由です」(社長の上田裕康氏は自身も母子家庭の困窮の中で育ち、社会人として不動産営業に携わった際に同様の境遇の家族に遭遇、母親の姿と重ね合わせ落涙せざるを得なかったという経験を持つ)

 ――滋賀県の人口増加率は全国3位(昨年10月)。とはいえ、展開エリアで若年層需要は安定的に見込めるのか。

「理念に立脚」徹底

 「はい。大手内陸型工場の立地が進み、車通勤の人が数多くいる。この方々はアパートなどに居住し、家賃・共益費を合わせた固定費が毎月かかる。ならばその分を安全・安心に変えることができないか。(住宅という)モノを売るのではなく、『安全・安心の獲得』を訴えます」

 ――そのための第一歩は?

 「家(=品質)、ローン(=資金計画)両面での安心の提供。コストダウンに努めながら長期優良住宅も提供しますが、加齢を考えれば若年時にこそ劣化の少ない家を資産として持つべきです」

 「世間ではローンが払えず家を手放す人もいる。任意売買でそうしたケースに直面することがありますが見るのはとても辛い。一歩目のローンの組み方が間違っているからで、お客様には最低でも2時間はかけてまず資金計画から話します。ローンへの考え方が(他社と)まったく違う」

 ――その考え方とは?

 「創業精神に基づいた経営理念(97年確立)『住生活感動業を通して人と街の幸せを築く』、不動産業でなく『サービス感動業』だとの考えです。これを基本に毎年方針を打ち出し、社員がそれぞれ目標を定め能動的に行動する。ローン計画もその一環。5年前の社屋建て替え時に新設した独自の『ローンセンター』に資金計画アドバイザーとして常駐・応対し、人生最大の買い物は『住宅ローンですよ』と諭して資金上で納得して初めて買ってもらう」

 ――ローンの組み方次第で生活設計が大きく変わる。

 「そこを強調します。『総額は物件価格』ではなく、諸費用や維持費、その後の生活費をも含めた生涯資金であること、その把握が最も重要だと噛み砕いて説明。最初は皆さん、『貸してもらえる額』で考えるが、これが間違いの一歩目。この指摘が提案上の差別化にもなるのですが」

 ――住宅取得の『適齢期』を伝える。

 「まず資金計画。総額が詰まった『お財布』です。家を見ていただく前に『ローンセンター』で面談し、資力を判断してそれぞれの『お財布』を作る。その『お財布』を営業マンに渡して、範囲内ならOK、超える場合は要相談。必ずこの手順を踏みます」

「今買ってはダメ」

 「絶対断るのはオーバーローンになることが明らかなケース。『今買ってはダメ』とはっきり申し上げる。自動車ローンがあれば、『それを返済してから来てください』と言うし、実際にそうしてから1年後に来られる方もいる」

 ――買い手に指針を示す。

 「そのうえで、『年収の15%の貯金』をしてもらうよう勧めます。無駄の多い保険の見直しも提案しながら『ゆとり資金を貯めてください』という。『お財布』作りはその分も併せて考える。できない場合は『まだ買ってはダメ』です」

     (17面につづく)

「びわこホーム」

 滋賀県甲賀市水口町、社長は上田裕康氏。90年に個人商店としてスタート。直後のバブル経済崩壊など不動産市場の混乱が続く中で、不動産仲介から購入・新築案件の受注、小口の分譲事業と歩を進め、業容を着実に拡大。94年に建築・リフォーム部門、翌年に仲介・賃貸管理部門を相次いで株式会社として設立、96年に展示場を開設し現業の基盤を構築する。

 本体である(株)びわこホーム自体は06年の設立。木造長期優良住宅商品の独自ブランドをラインアップ化、一次取得者層向けの低廉供給を推進すると共に、スタッフの得意分野を伸ばし、各自の能力を機動的に組み合わせるきめ細かなソフト戦略を徹底した。地域展開が顧客の支持を集め、地域市場占有率9割、無借金の独占企業体に成長した。

 拠点の水口は、旧東海道五十三次50宿目として栄えた土地だが、京阪神都市圏と直結するJR東海道線沿線からは離れた滋賀県南部の内陸地域で、都市圏ベッドタウン展開エリアとしては『空白地帯』。そこにいち早く根を張ったことも他を寄せ付けない勝因の1つ。上田氏の戦略眼が光る。

 高木光江氏(たかぎ・みつえ)=びわこホーム社屋常設のローンセンター責任者で資金計画アドバイザー、同社常務。「家を買うことは、ローンを買うこと」が持論。ローンセンター新設も強く申し出た。老後も見据えた資金計画を顧客目線で提案。計画に合わなければ、「待ったをかける」ことも。「購入者に幸せになってほしい」信念からで、「15%貯金の実践」にそれが強く表れる。自らも主婦として子育てや家計を切り盛りしてきた体験がその信念を一層強くする。47歳。

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