老朽家屋解体で条例 東京都足立区11月施行へ 所有者に勧告
住宅新報 2011年9月20日 号 2面
東京都足立区は、倒壊による事故などの危険がある老朽家屋の所有者などに解体を求める条例を整備する。区がその必要性を判断し、勧告できるようにする。11月に施行する予定。区によると、同様の条例は都内初だという。
足立区内の家屋について、傾きやひび割れ、壁のはがれなどを調べた委託調査によると、7月末現在、倒壊などの危険があり、すぐに解体する必要があると判定された家屋は空き家を中心に57件。いずれ改修や解体が必要になると思われる家屋も324件に上った。
新たに整備する条例では、すぐに解体が必要な家屋(7月末時点で57件)を対象に、建築士や学識経験者などからなる第三者会議(老朽家屋等審議会)の意見を聞いたうえで所有者などに勧告。それに従い、解体を進める場合、解体費用を木造は最大50万円、非木造は最大100万円を補助する。
区によると、解体費用は30坪程度の木造戸建てで100万円前後。同区建築安全担当課は「老朽家屋は木造がほとんど。費用の半分が補助されることで、一定程度進むのではないか」と期待感を示す。11年度内に10件程度進めたい考えで、補正予算として500万円を計上する。
一方、所有者自らで危険な状態を解消できない場合は、所有者の同意を得たうえで、はがれかけた壁のみを撤去するなど、区が必要最低限の安全対策を行う。
足立区では、10年3月に老朽化した店舗付き住宅の外壁が歩道に落下する事故が発生。人的被害は出なかったものの、当該住宅は08年から再三の安全指導を行っていたものだった。こうしたことから、危険な老朽家屋に対する迅速な対応を進めるための施策を検討していた。


























