全国まち・住宅・不動産 話題のスポット 日本不動産研究所(49) 岩手県人口増、盛岡市の開発地区 震災機に一変、転入超に 盛南開発地区 県内最大の商業施設も
住宅新報 2012年4月24日 号 16面
連載: 全国まち・住宅・不動産
次代の都市機能集積
盛岡市の人口は、11年3月11日の東日本大震災まで減少傾向が続いていたが、震災を機に状況が一変した。沿岸部などからの移転流入により12年3月1日現在の推計人口は29万9618人となり、1年前より1311人増加、05年以来の30万人に再び近づいた。総務省の11年度住民基本台帳人口移動報告で盛岡市は転入超過で全国17位となっている。
人口が増加している地域は、盛岡駅から西へ2~4キロ圏内に位置する盛岡南新都市開発整備事業地区(盛南開発地区)である。地区内の人口は昨年9月に1万人を突破し、児童数の増加に伴い4月11日、地区東部に向中野小学校が新設された。
盛南開発地区は元々、大部分が農地で、大規模な開発用地が確保できることから、業務用地不足、交通渋滞など盛岡市中心市街地の問題解決と共に、次代の都市活動、生活様式に対応する高次都市機能を集積する場として、県都、更には北東北の拠点都市として70年に構想が立案された。
岩手県と盛岡市が旧地域振興整備公団(現都市再生機構)に事業要請し、91年に国の事業実施基本計画認可・市街化区域の編入が行われた。事業期間は94年度~13年度で規模は313ヘクタール。土地区画整理事業により、未来型の新市街地の形成、都市機能の集積が進んでいる。
また、地区内を縦横に走る国道46号盛岡西バイパス沿いには、06年9月に盛岡最大級の「イオン盛岡南ショッピングセンター(売り場面積5万7220m2)が、09年5月には県内最大規模の家電量販店「ヤマダ電機(同8357m2)が相次いでオープンしたほか、各種物販店、飲食店などの集積が進み賑わいを見せている。
バイパス全通にメド
国土交通省が盛南開発地区で整備を進める盛岡西バイパスは「盛南開発地区の根幹を成す道路」であり、整備完了後は、盛岡市中心部と東北自動車道「盛岡南IC」「盛岡駅」「盛岡IC」を直結する大動脈となる。14年度に全線開通の予定で、盛岡西バイパス(延長7.8キロ)は、残り1.2キロの未整備区間の用地取得にも目処が立ち順調に事業が進んでいる。
全通後は、「盛岡南IC」と盛岡駅方面のアクセスが大幅に改善される見込みで、交通利便性の飛躍的な向上、今後開発が予定されている盛南開発地区306街区(約12.1ヘクタール)といった大規模商業街区などの土地利用促進が期待される。
(日本不動産研究所盛岡支所、不動産鑑定士・城石雅彦)

























