「大言小語」 歌謡曲が世界を翔んだ
住宅新報 2011年11月22日 号 1面
今、海外で人気がある日本のシンガーというと誰だろう。AKB48、EXILE、嵐…こういった名前か。しかし今、最も海外で評価されているのは、「由紀さおり」である。
▼最近出した彼女のアルバム「1969」は、米iTunesジャズ・チャートとカナダのiTunesワールドミュージックチャートで1位、ギリシャの総合アルバムチャートで4位など、世界各国で上位を賑わせている。特に驚くのが、このアルバムは1曲を除き、すべて日本語で歌われていて、「夜明けのスキャット」など自曲のほか、人気作曲家・筒美京平の名作「ブルー・ライト・ヨコハマ」、PPMの「パフ」など、1969年に流行(はや)った歌を集めた、『昔の流行歌』で構成されているのだ。
▼なぜ今、日本の歌謡曲が海外で評価されているのか。もちろん、年齢を重ねても衰えを知らない彼女の高音による歌唱、また、意外な低音の魅力など由紀本人による所が大きい。しかし、それだけではない、この時代の歌謡曲自体が持つ歌の力が、21世紀になって初めて世界レベルで認められたのだと思う。






















