ゆとり世代をトップ営業マンに育てる術(1) ゆとり世代の特徴を知る
住宅新報 2011年11月1日 号 7面
■まずは世代間ギャップ認識を
今回の連載をスタートするに当たり、まずは、キーワードとなる「ゆとり世代」を定義しておきたい。「ゆとり世代」とは平成14年度(高等学校は平成15年度)学習指導要領による教育(ゆとり教育)を受けた世代のことだ。
定義が多少曖昧なところもあるが、本連載では、小学校1年から「新学力観」にもとづく教育をうけた1985年4月2日以降生まれの人材(2008年入社組)を「ゆとり世代」と呼ぶことにする。あなたの会社にいる若手社員も、ゆとり世代に当てはまるのではないだろうか。
■嘆き節の教育担当者
では、あなたが思う「ゆとり世代」の特徴とはどのようなものだろうか? 知人である営業教育担当者は、「あいつらは臨機応変という言葉を知らないのか?」「何で言われたことしか出来ないんだ?」といつも嘆いている。
ある日「ゆとり世代」社員から電話があったそうだ。「お客さんが約束の時間を過ぎても、待ち合わせの場所にこない場合はどうすればいいのですか?」という質問だった。「先方の会社に電話で確認したのか?」と尋ねたところ、「そのような対応は教えてもらっていません!」と強い口調で反論された。
その物言いは、事前に伝えていなかった上司に落ち度があると言わんばかりだったそうだ。予想外の反論に教育担当者は心底驚いたという。「そんなことまで教えなければいけないのか……」と彼は肩を落としていた。
そうした「ゆとり世代」社員には、次のような特徴があると言う。(1)失敗を極端に恐れ間違いのない答えを求める (2)自分から動き出せない (3)まじめで、言われたことはきちんとやる。
確かに、私もこの世代の若者と接すると、同じような印象を受ける。たとえば、マニュアルどおりの対応はできるが想定外の事態には対応できない。真面目で誠実な印象を受けると同時に、どうも指示待ちの傾向が強い。積極的な発言は少ない……。これらの特徴を書き連ねてみると「ゆとり世代」の教育はたいそう重労働なのではないかと思わざるを得ない。
■様々な才能を持つ
しかし一方では、おもしろいアンケート結果もある。財団法人労務行政研究所が行った、「新入社員として部署に配属されて欲しい有名人」についてのアンケート調査(2010年7月)では、上位にプロゴルファーの石川遼、プロ野球選手の田中将大、プロサッカー選手の本田圭佑、フィギュアスケートの浅田真央、などがランクインしている。
世界の舞台に物怖じすることなく、活躍する人材の多くが、この「ゆとり世代」なのだ。これらを鑑みると、「ゆとり世代」を一方向から色眼鏡でみることに意味はない。世代間のギャップを認めつつ、会社全体の活力アップにつながることに力を注げばいいのだ。
時代も顧客も営業人材も変わる中、「ゆとり世代」というキーワードから、これからの住宅業界に求められる営業組織のつくり方を今後シリーズでお届けする。
(ブレインマークス代表取締役・安東邦彦)
























