「根付くか」日本でエージェント制 個人の能力に照準 市場活性化へ期待が膨らむ 消費者との情報格差縮む
住宅新報 2024年3月12日 号 1面
住宅流通市場の活性化には仲介業務を担う営業社員が依頼者(売主・買主)に対しどのようなスタンスで臨むのかという立ち位置の問題が大きいのではないか。現に既存住宅の流通率(新築も含めた全住宅流通に占める割合)が日本よりもはるかに大きい米国では、売主・買主双方に代理人(エージェント)が付いて交渉を行うスタイルが原則だ。日本でも昨今は〝エージェント〟という言葉が頻繁に使われ始めた。それが日本の住宅流通市場活性化へのカギとなるのか。それとも単に「寄り添う姿勢」の代名詞で終わるのか。混沌化する現状を取材した。 (井川弘子)
まずは売主サイドから
価値住宅(東京都渋谷区、高橋正典社長)は16年2月に不動産売却ボランタリーチェーン「売却の窓口」の運営を始めた。「売却の窓口」は売却専門の全国ネットワークで、中小不動産会社が売主(物件)を獲得できるよう支援する。そのため本部としては、加盟店に対して、売主がインスペクションや瑕疵保険を導入することを勧めるよう指導している。売り物件に付加価値を付けることで買主が見つけやすくなり、高値での売却も可能となるからだ。
高橋社長は「瑕疵保険やインスペクション、そして住宅履歴情報などにネガティブ情報があっても。それらを含めて公開することが流通市場の活性化につながる」と話す。双方に代理人が付く米国型とは言えないが、まずは売主のなるべく高値で早く売却したいというニーズに寄り添うものであることは間違いない。
















