モゲチェック 住宅ローン、変動金利志向強まる 固定3%台で金利差拡大

住宅ローン比較サイト「モゲチェック」を運営するMFSは6月4日、メディア向けレターとして、直近の住宅ローン動向をまとめた。それによれば、住宅ローン市場で、変動金利型を選ぶ動きが一段と強まっている。長期金利の上昇を背景に固定金利が急上昇し、変動金利との金利差が広がっているためだ。住宅ローン比較サービスのモゲチェックによると、10年固定金利やフラット35の水準は足元で3%台に達し、変動金利との差は同社調査で過去最大の水準となった。
固定金利の割高感に加え、不動産価格の高止まりも変動金利志向を後押ししている。モゲチェックでは、同社の特別金利商品への申し込みが増加しており、ユーザーの約5割が審査申し込みをしているという。物件価格の上昇で借入額が膨らむなか、毎月返済額を抑えやすい変動型が選ばれやすい状況が続く。
今後の焦点は日銀の利上げ動向だ。6月に利上げが実施されれば、変動金利は10月にも上昇する可能性がある。金利が0.25%上昇した場合、借入額5000万円、返済期間35年、元利均等返済の前提では、毎月返済額は現行水準の14万1143円から14万7043円へと約5900円増える。金利が2%まで上がれば、月々の返済額は16万5631円となり、増加分は2万4488円に達する。
住宅価格の上昇に対応するため、50年ローンやペアローンの利用も高止まりしている。賃上げは進むものの、物件価格の上昇には追いつかず、共働き世帯による借り入れや返済期間の長期化で購入可能額を補う構図が続いている。
金融機関側でも新たな商品戦略が動き始めている。住信SBIネット銀行が打ち出したバルーン返済型の住宅ローンは、返済期間中の元本返済負担を抑えられる一方、満期時などにまとまった返済が必要となる。都心部のマンション価格上昇を前提に、将来の売却や資産形成を織り込む商品設計ともいえる。
利用者にとっては、毎月返済額を抑えられる利点がある半面、資産運用や売却時の価格下落リスクへの備えが欠かせない。物件売却を前提とする場合には、資産価値が下がりにくい物件を見極める力や、売却後の住まいの確保も重要になる。
金利上昇局面では、住宅ローン選びの差が家計に与える影響が大きくなる。借入額が高額化し、返済期間も長期化しているため、わずかな金利差でも総返済額には大きな差が出る。利用者には、複数の金融機関の金利や条件を比較することに加え、過大な借り入れを避ける慎重な資金計画が求められる。
今後も物価や為替、賃金動向をにらみながら、日銀の金融政策は住宅ローン市場に大きな影響を与える。変動金利の低さを享受してきた利用者にとって、金利上昇への備えは一段と重要になっている。






















