マンション・開発・経営

大和ハと総合地所、名古屋にエリア最大級ZEH‐M360戸

 大和ハウス工業と総合地所は12月上旬に、愛知県名古屋市で開発している新築分譲マンション「プレミスト藤が丘」(総戸数360戸)の販売を開始する。全住戸が住戸単位でZEH Oriented仕様、かつ住棟単位でZEH‐M Orientedの基準を満たす。愛知県、岐阜県、三重県、静岡県の4県で17年以降、住戸単位もしくは住棟単位でZEH基準を満たす新規物件では、最大戸数の供給となる。
 地下鉄東山線藤が丘駅から徒歩12分のホテルや塾、プールなどの複合施設「サンプラザシーズンズ」(1978年開業)の跡地1万4219・17平方メートルに「パークフェイス」「シーズンフェイス」「ゲートフェイス」の3街区を一体開発し、63.44~91.12平方メートルの2LDK~4LDKからなる延べ3万4551・63平方メートルの10階建てを建設する。
 すべての窓ガラスにLow‐E複層ガラスを採用したほか、天井部分に断熱材を追加することで建物の基本性能を向上させたほか、エコジョーズやLED照明など高効率設備の導入により、一般的な共同住宅に比べ一次エネルギー消費量を住棟ごとに25~28%削減。建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高等級を取得したほか、建築環境総合性能評価「CASBEE名古屋」でAランクを取得した。
 各街区の住棟合計約21kWの太陽光発電設備と合計約12kWhの蓄電池を設置し、発電した電気は共用部の照明や空調などに使用するほか、余剰電力は蓄電池に蓄えることで、夜間や停電時にも利用可能とする。
また、敷地内の既存樹のユリノキを2000平方メートル超の緑地に活用するほか、コナラやアラカシなどの在来種比率を50%以上とし、鳥や蝶の生育環境の創出を図るなど、生物多様性に取り組み、「ABINC認証」を取得したほか、名古屋市の緑化施設評価認定制度「NICE GREEN なごや」でもランク2(良好な緑化)の認定を受けた。今後は、生物モニタリングを兼ねた環境学習プログラムを実施する予定だ。
 全住戸分の平面・自走式立体駐車場を設置するほか、EV(電気自動車)用の充電設備を36区画に設置する。洗車スペースやカーシェアリングサービス、来客用駐車場、リモコン式チェーンゲートなど、自動車関連の設備・サービスを採用した。
 共用部には、約1000冊の書籍を収容するブックライブラリーを導入するほか、パーティルームや来訪者宿泊用のゲストルームも設ける。ブックライブラリーやパーティルームはWi‐Fiが利用できるワークスペースとしても使用できるほか、個室型のスタディルームも用意する。
 第1期販売戸数や販売価格価格は未定。竣工は、24年3月の予定。