彼方の空 記事一覧
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彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇44 創刊75年・読者の声(上) 奥深い不動産業 暗闇を照らす灯りに
取材とは材料を集めること。集めた材料をどう料理するかが記者の腕の見せどころだ。どんな仕事にもプロとしての腕の見せどころがある。そうした様々な仕事の粋(すい)を取材する新聞記者という仕事を多くの先輩たち(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇43 セカンドオピニオン 買い手エージェントの新業務に 流通業のプロフェッショナル化促進
現代社会では街を行き交う多くの人たちがスマホを携帯している。歩いているときも、電車の中でも、コーヒーを飲みながらでも瞬時を惜しむかのように操作に熱中する光景に未だになじめない。街に出ても活気というも(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇42 多様化する集客方法 企業も個人も個性の時代 人間の気遣いとは
これまでポータルサイト重視だった不動産仲介会社の集客手法が多様化し始めた。ユーチューブ配信、ブログ、ホームページ強化などその活用ツールは様々だが、共通するものがある。それは自社の理念、住まいに対する(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇41 不可逆、コロナショック 人間復興のプロローグ 二地域居住は心奥衝動
〝コロナショック〟という言葉は、あとから見れば20~22年頃を境に私たちの生活スタイルが大きく変化していたことを示す。もともと〝3密〟(密集・密接・密閉)に対する嫌悪感は人間の感性である。密集の親玉、東京(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇40 為すべきこと サービス業の頂へ 報酬規制は時代錯誤
〝「わが家」を世界一幸せな場所にする〟は積水ハウスのグローバルビジョンだが、その大切な住まいを流通市場で担うのが仲介担当者である。今、その仲介担当者の能力やサービスの品質を問う動きが強まっている。(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇39 〝連帯〟の時代 家族、地域、そして・・・ 日本を祖国と呼ぶ人々と
核家族社会で子育てを終えた高齢者(夫婦)は身体の衰えと共に、万一のときの安心感を求めて老人ホームやサービス付き高齢者住宅へ転居するケースが多い。空き家となった自宅をシェアハウスに転換する事例も増えてい(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇38 続・空き家問題の背景 個人主義と核家族社会 輸入思想に死角はないか
核家族社会が続く限り空き家の発生を止めることはできない。核家族社会では子はいずれ独立し、親とは別の世帯(家)を持つことになるから、親が死亡すればその家は空き家となる。子が独立し、夫婦または一人暮らしと(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇37 空き家問題の背景 空虚な日本社会 「住宅すごろく」の再構築を
全都道府県で住宅ストック数が世帯数を上回ったのは73年。住宅政策の目標は「量から質へ」と変わった。それから既に半世紀。住宅市場の現状はどうか。 ストック市場の現状 「自宅のリースバック」が思いのほか高(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇36 〝転売型〟の妙 イメージ刷新 新・中間省略登記で利益還元
凝り固まったイメージほど恐ろしいものはない。物事の本質を見誤る弊害がある。そのことに気付かせてくれたのは、福田龍介氏著の『新・中間省略登記』(改訂版)だ。不動産取引の様々な形態とそこにまつわる多くの課(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇35 〝二刀流〟が人気 不安から生じる憧憬 心得があれば心強い
いまだ誰も挑んだことのない道を歩む――そんな生き方への憧憬が高まっている。 前人未踏とまでは言えないかもしれないが、不動産業界にも〝二刀流〟がいる。本コラム第1回目に登場した耶馬台コーポレーション(東(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇33 会社か、ユーザーか 誰のために働くのか TVドラマ『正直不動産』で考えよう
座談会から 原案者、夏原武氏「営業マンを追い詰めているのはやっぱりノルマ。歩合で稼がなければやっていけないことが重荷となっている。だから嘘をつくとか、契約をせかしたりする」 「このノルマと歩合という(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇34 儲けが先か、それとも どう仕事と向き合うか 男の論理、女の感性
一口に不動産業と言っても誰のためになんのために働くかで、その価値観は大きく異なる。売買、販売代理、買い取り再販、地上げなどは会社が利益を上げるための仕事だが、個人間の取引をつなぐ仲介は素人間の取引を(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇32 『新・中間省略登記』で改訂版 『正直不動産』もかつてテーマに 転売型の価値を更に高める
TVドラマ化決定 突然嘘がつけなくなった不動産営業マンを主人公にした人気漫画「正直不動産」(小学館発行)が4月からNHKでTVドラマ化されることが決まった。同書は不動産業界の闇をさらけだす〝痛快皮肉本〟だが、(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇31 住まいという思想 造る側こそ夢を語れ ハードも立地も超えて
「住まいとは何か」と問われて即座に答えられる人は少ない。原始時代ならともかく、「雨風をしのぐ器」との回答に満足する人はいないだろう。「家族の絆を深める場」との回答はファミリータイプの住まいにしか通用(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇30 時代を覆う闇 今年最大の課題 何が見えていないかを知る
〝コロナの死角〟 住宅業界には、コロナ禍で住宅が売れている根本要因は〝コロナ貯蓄〟が住宅市場に流れ込んでいるからという見方がある(第25回当コラム参照)。ということは、幸い今年コロナが収束すれば皮肉に(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇29 「知識と経験」をつなぐ 「人財ネットワーク制度」に期待 人を大切にする不動産業へ
日管協が創設 昨年は〝DX旋風〟が巻き起こった感があるが、今年は「人への投資」が不動産業界のキーワードになる予感がする。1月20日、日本賃貸住宅管理協会は「人財ネットワーク制度」を始める。これは、賃貸(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇28 今年最後に考えたこと 〝アート〟の意味 街に新たな感動
重大ニュースの選からはもれたが、今年は不動産とアート(芸術)との関係を考える話題が多かった年でもある。 本紙見出しを拾うとーー。「アートとまちづくり(上) 三菱地所、大丸有エリア〝アート〟がビジネスに気(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇27 タテ・ヨコ・ナナメ 「令和マスターズさろん」 会社と世代超えた探求続く
第3回「令和マスターズさろん」が12月7日、Webとリアルとの〝二刀流〟形式で開かれた。リアルの会場には代表理事の北川登志彦氏(東急不動産HD顧問)や理事、講師陣らが参集した。 Web参加者には講演会が始まる5分(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇26 見えないものを見る力 不動産DXの使命 社会と地域住民の幸せ
人口3万人に満たない福井県小浜市にある平田不動産(平田稔社長)は11月30日、「360度VR」を展開するスペースリーがサービス開始5周年を記念して創設した「第一回不動産VRアワード」を受賞した(他に4社)。 今年で(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇25 大本で起きていること 遅れてはならない気付き 「人間無用」という危機
某大手流通会社の担当者によれば、コロナ下で住宅がよく売れている最大の要因は〝コロナ貯蓄〟だという。 コロナ貯蓄とは外食や旅行が制限されたために消費に回らず期せずして増えてしまった貯蓄のことである。(続く)