「企画力」光ったGW商戦
エリアごとに明暗も
松戸の展示場 3棟に600組来場
例年よりは、連休が少なかった今年のゴールデンウイーク(GW)。ハウスメーカー各社では、工夫を施したモデルハウスの展示で集客に注力し、住宅展示場運営会社もテーマを持たせた見せ方で来場を促した。また、市況の低迷がささやかれているマンションでも、「おおむね想定通り」。明暗が分かれたエリアもあったようだが、総じて順調な結果を残せたようだ。
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「東名横浜住宅公園」。4月19日にオープンして以来、5月6日までの13日間で2,044組が来場するなど、にぎわいを見せた(神奈川・相模原) |
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住宅総合展示場の運営などを手掛けるサンフジ企画(東京都渋谷区)によると、同社が運営する展示場のGW期間の人出概況は、都市部では前年同期比微増で、地方圏では落ち込みが大きかった。同社の石隨誠専務は、「経済状況を反映して、都市部と地方の格差が現れたのでは」と分析する一方、展示場のコンセプトを工夫したり、見せ方を変えたりすることで「驚くほど集客を伸ばした展示場もあった」と話す。新規オープンやリニューアル直後の展示場の中には、4月28日から5月6日の7日間で2,500組を超える来場があったケースも見られ、企画次第で集客力を高められ、潜在ニーズを掘り起こせると同社では分析している。
同社展示場の総来場数(7日間)の速報値は、東京都内14カ所で計8,618組(前年同期比6%増)、新規オープンした東名横浜住宅公園(写真)を除く神奈川県内17カ所で計1万3,862組(同4.6%増)。千葉、埼玉、茨城の各エリアは、前年と比べ、ほぼ横ばいで推移した。一方、地方では苦戦し、長野県の「諏訪住宅公園」(同57%減)や「あづみの住宅公園」(同48%減)など、甲信地方では特に落ち込みが激しかった。
来場を大きく伸ばした展示場は、08年初めやGW直前にオープン又はリニューアルしたケースが中心。開店直後に集客できるのは当然との見方もあるが、いずれの展示場も見せ方や企画を工夫し、集客を維持しつづけているという。
必ずしも棟数の規模によらないのも特徴で、08年2月にオープンした「松戸・二十世紀が丘住宅公園」(千葉県松戸市)では、モデルハウスの数が3棟と小規模ながら、GWの7日間で614組の来場を記録した。
同展示場は、災害時には避難所としての機能を持たせられるよう防災アイテムを設置したのに加え、各棟では、「見える化」を統一テーマに展示を工夫した。「いざ、というときに避難所になる、地域とともに歩むニューコンセプトの展示場」として地元にアピールしている。
そのほか、特徴的な展示場には、「REALハウジングプラザ浦和」(埼玉県)がある。その名の通り現実的なサイズのモデル棟を集めた11棟からなる展示場。従来も同様な企画はあったが、今回は更に一歩踏み込み、延べ床面積を40坪台にしたのが特徴だ。石隨専務は「ハウスメーカーにもおおむね好評」と話す。7日間で1,313組の来場があった。
同期間で最も来場者数が多かったのは、「つくばハウジングパーク」(茨城県つくば市、34区画)の2,556組。「県内初の散策型」が売り。2月のオープン時には、2日間で2,000組を超える来場も記録している。
石隨専務は、消費マインドが冷え込んでいるとしながらも、「企画や切り口次第で集客できることはデータが示しており、住宅取得の潜在ニーズはある」と力を込める。
展示場営業については、「40年以上続く営業手法で、つまり確かさの表れでもあるが、変化も当然求められる」と話す。
インターネットなど、住宅に関わる情報量が増えるなか、現場のモデル棟があるからこそできる、出展企業が連携した企画が求められると指摘する。
例えば、各社の展示棟をめぐって構造を学べる解説付きツアーなど、顧客の知的好奇心をくすぐる企画をアイデアの1つとして示したうえで、「競争の時代ではなく、出展企業全体で連携し集客力を高めていくべきだ」と提言している。 |