消費増税法案
連載: 読者コラム

キムラミキ(マイアドバイザー 登録)
ラフデッサン/代表
AFP・社会福祉士・宅地建物取引主任者
鳥取県立米子東高等学校卒業後、日本社会事業大学 社会福祉学部 福祉計画学科にて福祉行政を学ぶ。
大学在学中にAFP、社会福祉士を取得。大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、株式会社アゼル(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わる。その後FP会社でのスタッフ経験を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。
筆者ホームページ http://ameblo.jp/miki-fp/
総務省が毎月発表している家計調査の平成24年6月のデータ(2人以上の家庭の消費支出は約28万円)から単純に計算をしますと、年収約500万円の家庭では、消費税率が8%になったときは1カ月あたり約9,000円、10%になった時は1カ月あたり、約15,000円もの負担増が考えられることになります。ただし、一部消費税が非課税となる支出も先述のデータには含まれていますので、1カ月あたり約1万円程度の負担増が妥当なところでしょう。
しかも、家計における負担増は、消費税の増税だけにとどまりません。失業率が若干改善されたとはいうものの、景気の好変がまだまだ実感できない状況下において、昨年からの扶養控除の縮小に加え、復興増税等々、消費マインドを引き下げる事項が目白押しです。
●住宅における消費税のインパクト
そのような状況化において、住宅は価格が大きいだけに、消費税増税が与えるインパクトは大きなものです。2,000万円の建物で考えてみると、消費税率が現行の5%の場合であれば100万円ですが、8%になれば160万円、10%になれば200万円となります。その60万円、100万円があれば、他の工事やインテリア購入などに充てられたのに…なんて消費者の声が聞こえてくるようです。
確かに、そのインパクトを考えれば、今後の増税により、消費マインドが下がってしまう前に…との理由で、消費者に対して契約を促す販売業者、建築業者のキモチは分からないでもありませんし、それが結果として消費者の負担増を回避することになるのであれば、その契約促進の姿勢もアリだと思います。
●消費税増税後のこと
でも、私が危惧するのは、消費税が増税された後のこと。今回の記事にも、関連団体が駆け込み需要の発生とその反動不振について懸念をもっており、「消費税率5%を超える部分に相当する金額を還付または給付すること」を与野党に強く要望していくという旨が記載されてありました。
確かに、先述したとおり増税のインパクトは強いと思いますので、増税負担を回避する働きかけも大切でしょう。しかし、消費者側からすれば、その目先の負担増についてだけではなく、先行きが見通せない不安によって、消費を手控えるという心理もあります。
手前みそではありますが、実際、私がお受けしている日頃のご相談の中で、消費者のもつ先行き不安を解消したことにより、当初考えていた住宅予算よりも予算アップを検討された方も少なくありません。
同号の本紙の記事の中には、不動産業界がコンサル志向を強めていることや、省エネ住宅への取り組みも掲載されていました。まだまだ旧態依然とした営業スタイルも残る住宅業界。長期に渡って、ローンを組むことになるケースの多い住宅購入について、業界全体として真のコンサル志向を強め、消費者と一緒に、消費者のもつ不安を丁寧に解消し、長く住まうことのできる住宅の提案ができるのであれば、増税を目の前にして慌てる必要はないのでは、と私は感じています。
























