しばらく通っていても何となく足が遠のいてしまうケースはざらにある。ここもそうした店の一軒だったが、予感があって久しぶりにのぞいてみる。 案の定、妙な懐かしさがよみがえり、腰が落ち着く。「庶民的で、昭和の居酒屋といった雰囲気」というのが誰もが抱く印象だろう。それに加え、ちゃきちゃき風の看板娘がいるのもいい。 以前通っていた時と同じ娘(こ)かどうかが判然としない。なにしろ3年も前のこと。もう一人の〝おじちゃん〟は前と変わらない。向こうも、「なんとなく見たことがある客だな」といった顔をする。料理を作ってくれる男性も感じがいい。奥の厨房はあまりよく見えない構造になっているのだが、時々「どんな客が来たのか」といったふうにこちらをのぞく。そのタイミングで「おいしいですね」と声を掛けるとニッコリ笑う。やはり、江戸時代からの下町は人への関心が強い。住所=中央区日本橋茅場町3-7-1。電話=03(3666)9357。 (本多)


















