プレ協「住生活向上推進プラン2030」策定 流通の本格展開へ始動 新5カ年計画を策定
住宅新報 2026年8月4日 号 14面
プレハブ建築協会(芳井敬一会長=大和ハウス工業会長)は7月27日、新たな5カ年の中期活動計画「住生活向上推進プラン2030」を公表した。今年度から始まった住生活基本計画を踏まえ、これまでの「住生活向上推進プラン2025」の後継計画として策定したもの。住宅供給を中心としてきた前計画から一歩踏み込み、住宅ストックや既存住宅流通、街づくり、災害後の生活再建まで対象を拡大。中でも、流通分野を新たな重点施策に位置付け、検討組織を立ち上げるほか、まずは会員企業傘下の不動産会社との連携を進め、30年に向けた取り組みを本格化する。
人口減少や住宅ストックの増加、脱炭素化、DX、大規模災害への対応など住宅産業を取り巻く環境変化を背景に、「住宅」から「住生活」へ活動の軸足を移す。前計画では住宅供給や住宅単体での良質なストック形成が中心だったが、新計画では住宅が市場で適正に評価され、円滑に流通する仕組みづくりや、住み継がれる街づくりまで視野を広げた。
初年度は会員傘下の事業者や外部組織との連携を推進
流通分野では、新たに検討組織を設置し、30年に向けたロードマップを策定する。プレハブ住宅の耐久性や維持管理体制、住宅履歴情報などの強みを生かした流通のあり方を検討するほか、初年度は会員企業傘下の不動産会社との連携を始め、優良ストック住宅推進協議会(スムストック協)や住宅生産団体連合会などの外部組織とも連携しながら、流通市場で果たすべき役割を整理していく考えだ。
新築住宅を前提とした制度からの制度面の整備に向けた検討にも取り組む。協会内の税制・金融を担当する委員会とも連携し、既存住宅流通を後押しする金融・税制のあり方を検討する。
街づくりでは、住宅単体から住宅地全体へ視点を広げ、住み継がれ、住み続けられる魅力ある街の形成を新たなテーマに、町並みガイドラインの作成や先進事例の共有、シンポジウム開催に取り組むほか、新築住宅だけでなくリフォーム工事を含めた瑕疵(かし)保険制度の活用促進も盛り込み、住宅品質への信頼性向上と長期利用を後押しする。
GXZEH供給率50%、GXZEH―Mも40%へ
災害対応では、応急仮設住宅の迅速な供給体制構築に加え、被災者の生活再建や地域復旧まで支援対象を拡大。太陽光発電設備や蓄電池、給水・給湯設備を備え、災害時でも生活を継続できる住宅の普及を推進する。
脱炭素化に向けては、30年までに戸建て住宅のGXZEH供給率50%、GXZEH―M比率40%を目標に掲げたほか、工場で使用する電力の再生可能エネルギー利用率100%を目指す。更に、調達先と連携したサプライチェーン全体での脱炭素化も推進する。
また、DXを個別施策から柱へ格上げし、自動設計システムやデジタル教育、災害対応の高度化を推進する。
国際活動も従来の情報発信から、海外での大規模災害や紛争終結後の復興支援まで対象を拡大。新たな重点施策として人材育成や住生活リテラシー向上に取り組む方針だ。


















