点検・不動産投資 新成長分野への展開 宮城大学事業構想学部教授田辺信之 ■55 ホテル (8) 日本不動産研究所金融ソリューション部専門プロジェクト室長干場浩平氏 訪日拡大も宿泊需要は限定的
住宅新報 2017年5月2日 号 3面
連載: 点検 不動産投資

干場浩平氏
――ホテルの資産評価におけるポイントをご教示ください。
他の投資用不動産と同様に、ポイントになるのは賃料とキャップレート(取引利回り)となる。
賃料に関してホテルの賃貸借契約で特徴的なことは、変動賃料が組み込まれているものが多いことだ。Jリートの運用物件では、固定賃料のみのホテルは3割程度と推定されるのに対し、変動賃料を取り入れたホテル(固定+変動も含む)は7割程度と推定される。変動賃料を取り入れた契約の場合、物件から得られる収益は景気やブームの影響を受けやすいので、変動賃料型では賃料のボラティリティ(振れ幅)も高くなる。したがって理論的には、変動賃料型ホテルの場合は、賃料変動リスクの分だけ、リスクプレミアムがついて投資利回りは高くなるはずだが、市場のキャップレートは固定型と変動型で大きな差はない。これは、これまで投資家はホテルの宿泊需要はまだ強いと見ており、変動賃料によるアップサイド(上振れ)に目が向いていたからと考えられる。
























