東京カンテイ 新築PER 中部圏で悪化進む 価格上昇で改善困難か
住宅新報 2011年10月4日 号 8面
東京カンテイがまとめた11年の新築マンションPER(新築マンションの価格が同エリアの月額賃料の何年分に相当するかを算出したもの)によると、中部圏の平均値は24.93で前年比0.47ポイント悪化し、収益性が首都圏平均(23.75)と逆転したことが分かった。これまで他圏域と比較して収益性が良好なのが中部圏の特徴だったが、今後も価格水準の高い名古屋市内とその周辺部に供給が集中すると見られ、PERは同水準で推移していく可能性が高い。
中部圏では、ミニバブル前の06年には平均値19.98で、回収期間が20年を下回る良好な収益性を維持していた。しかし、ミニバブル以降は平均価格が上昇し、賃料については新規供給が少ないため築年の古い物件が積み上がり下落基調に。更に、10年以降は分譲されるエリアが中心部に限られたことでマンションの価格調整が進まず、圏域全体の収益性が悪化の一途をたどる状況を招いている。
今後の見通しについては、前述の通り供給される立地が限定されているため収益性に地域差は生じにくく、比較的安定すると見られる。ただし、圏域全体でマンション価格が大幅上昇する状況にはないものの、11年以降名古屋市内で大規模物件の供給が本格化するため、価格上昇は避けられず、PERが好転する状況は考えにくい。
PERが低い(=収益性が高い)駅を順位見ると、1位は断トツで尼ヶ坂。平均価格が圏平均より1割以上割安であるにもかかわらず、月額賃料は今回の集計対象駅で最も高い。
その一方で、名古屋市中心部の各駅で収益力が落ちている状況もうかがえる。津(3位)や岐阜(4位)、新安城(6位)など市郊外の衛星都市が上位に登場し、市中心部はナゴヤドーム前矢田(2位)と千種(7位)のみ。新築マンションの価格が高止まりしていることが主な要因だ。
























