「賃貸住宅」を再定義 大東建託フォーラム 建築家の藤本氏が講演
住宅新報 2016年8月23日 号 3面

フォーラムで講演する藤本氏
建築家の藤本壮介氏は8月19日、大東建託の「賃貸フォーラム2016」で講演し、「賃貸住宅を再定義する」と題した興味深い主張を行った。藤本氏の作品には「これからの住まいづくりには、街のあちこちに自分の家の一部がある」という感覚がモチーフになっているという。例えば、散歩の途中で休むスペースや、書斎代りにする空間があれば楽しいのではないかという。その分かりやすい事例としては、駅のコインロッカーや、駅前の駐車場を時間単位で借りる感覚に似ていると述べた。
賃貸住宅そのものについても、これからはプライベート空間の個室は狭くして、その分共用スペースを広げれば、楽しいコミュニティが生まれる可能性があるという。そうしたアパートに、若者から高齢者まで多様な世代が暮らせば、それぞれの役割分担が生まれ、建物内の空間や設備を時間単位でシェアしやすくなるし、居住者間の家事代行サービスなども生まれてくると指摘した。
例えば、高齢者が共用のキッチンを使用したあと、その片づけを若者に金銭を払って依頼する。あるいは若い夫婦が外出するとき、幼児の見守りを高齢者に金銭を払って依頼するなどの交流が生まれ、良質なコミュニティに発展する可能性があるという。
また、そのようなアパートの一部を居住者ではないが、毎日通りかかる地域住民に開放し収益を得てもいいのではないかと提案した。
同氏は、まとめとして「要するにこれからのコミュニティは従来の枠にはまったものではなく、それから脱することで豊かな発想が生まれてくる」と主張した。
























