中国経済減速続く 30年には5%台と予測 富士通総研
住宅新報 2014年12月23日 号 3面
富士通総研は12月17日、マスコミ関係者向けのセミナー「2015年の中国経済――課題と展望」を開いた。講師は主席研究員の柯隆氏と趙偉琳氏。
柯氏は中国経済が鈍化している現状をPMI(製造業購買担当者景気指数)、マネーサプライの推移、不動産市場景気指数、固定資産投資、国際貿易、実質GDP伸び率などの指数から説明した。GDPはかつての2ケタ成長から完全に1ケタ台に入ってきており、14年1-9月期は年率7.4%まで低下してきている。2030年までの長期予測(ニュートラル)でも一貫して減速し、5%台まで低下するとしている。
柯氏は「中国経済が再び高い成長を遂げるためには企業がイノベーションを実現し、中国初の技術を開発することが重要だが、知的財産権が保護されていないため、基礎研究や独自の技術開発に対するインセンティブが弱い」として悲観的観測を示した。
不動産市場は13年以降、ほぼ一貫して下がり続けていて、リーマンショック後の09年や12年に落ち込んだときの水準に近づいている。これについて同氏は「不動産バブルがはじけたとまでは言えないが、下がり続けていることは間違いない」とコメントした。
趙氏は主に中国の都市化の進展と、その課題について講演した。都市化率(都市人口の総人口に対する比率)は78年には18%だったのが12年に53%と5割を超え、その後は毎年1%ずつのペースで増加してきているという。都市化は経済成長への寄与率が高く、都市化率が1%上がると7.1%の経済成長率を維持できるという説がある。
その一方で、「都市病」が発症してきていることも事実。交通渋滞、環境汚染、生活ゴミの処理問題が深刻化している。趙氏は「今後経済が減速していくと、これらの課題に対する対応が十分進まないまま、ミニ刺激策としてのインフラ建設、特に不動産開発などが行われる。都市化の〝変容と乱用〟に注意する必要がある」との懸念を示した。
























