森トラスト 「京橋トラストタワー」完成 防災性能高めたビル 全テナントほぼ決定
住宅新報 2014年3月11日 号 16面
森トラスト(東京都港区、森章社長)はこのほど、東京都中央区京橋2丁目で開発していた「京橋トラストタワー」を竣工した。オフィスのほか、下層階にはマリオット・インターナショナルのホテルや、店舗、貸し会議室が入る延べ床面積5万2470m2の複合ビル。東日本大震災を機に、計画を変更して防災性能を高めた。既に9割のテナントが決まっており、数カ月後には100%稼働する見込みだ。
東京メトロ銀座線の京橋駅から徒歩1分。東京駅からも徒歩4分ほどの中央通りに面した立地。数多くの再開発プロジェクトが進んでいるエリアだ。
建物は地上21階・地下3階建てで、オフィスフロアは5~21階(約8500坪)。ワンフロアは約490坪の整形となっており、最大5分割できる。また、働く人の個別ニーズに対応できるように、62ゾーンごとに温度調整できる空調を導入した。また照明は全室LEDで、人の動きに合わせて照度が自動的に変わるという。
11年3月の東日本大震災の経験を踏まえて、防災対応を強化した。同ビルは、構造面では粘性マスダンパーなど制震ブレースと制震間柱を採用し、耐震性能を一般の超高層建築物に求められるレベルの1.5倍に高めた。震度6強クラスの地震でも建物の性能を維持し、継続使用できるという。戸田建設と富士電機が共同開発した建物モニタリング診断システム「ビルメディカルシステム」も採用。地震が発生した際には、建物各所に取り付けたセンサーからの情報を基に、リアルタイムに建物の揺れを分析し、安全性を評価する。その判定結果を建物オーナーや利用者に伝える。
また、屋上には東京都基準の約3倍に当たる大容量の非常用発電機(2400キロワット)や、同約6倍の燃料タンク(14万リットル)を装備。これにより、停電時には6日間にわたり、平常時需要の約8割の電力を供給できるという。共用部だけでなくテナント専有部にも供給する。
更に、防災井戸も用意しており、停電・断水時にもオフィス基準階でのトイレ用として利用できるほか、高度ろ過処理装置も設置しているため飲料水としても利用可能。竣工式後の会見で、森社長は「土地を取得したのが01年。完成まで13年かかった。昨年後半から経済状況が上昇傾向だったこともあり、テナントはおおむね決定している。よいタイミングで竣工できたと思う」と話した。



























