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スタンダード会員限定「地域」論考 在り方と提言1 地方都市の個性化 -「期待、感動、満足感」を創る- 研究報告の連載にあたって 地域マネジメント学会会長野上修市

住宅新報 2013年4月9日 号 11面

連載: 「地域論考」

住まい・くらし

 社会や地域住民の期待・感動には、まちづくりの可能性の範囲を広げる力がある。これからのまちづくりは画一的な国からの方針にとらわれず、地域独自の判断力と地域特有の経済的・文化的価値をバランスよく育み生かす新たな視点が必要だ。地域が自立・自走するためには、社会や地域住民が「期待・感動・満足感」を共有するコミュニケーションが持続的パワーになる。「県民性、伝統文化、自然環境」は地域特有のまちづくり資源である。まちづくり資源を育み生かす取り組み(プロセス)は、地域ブランド(個性)を生む。

 シネマトロジー型エリア・マネジメントとは、生涯忘れることのない感動・記憶を人々に与える名作映画のように、まちづくりへの期待・感動をあおり、社会や地域住民の感性を揺さぶる経験価値(心理的・感覚的な価値)を創るコミュニケーション戦略である。名作映画には俳優(ヒト)・舞台装置(モノ)の魅力を生かす巧みなストーリーと演出力があるように、まちづくりには社会や地域住民が「期待・感動・満足感」を共有する将来ビジョン(コンテクスト)とコミュニケーション(交流活動)が重要になる。

 シネマトロジー型エリア・マネジメントの視点は、(1)地域ブランドは、「社会の憧れ・期待、地域住民の誇り・満足感」に表れる。(2)持続的な経済・文化的成長は、「県民性、伝統文化、自然環境」を育み生かすことが基盤になる。(3)地方都市のグローバル化は、異文化と地域住民を結ぶ経験価値から生まれる――ことである。

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