細野透×殿木真美子 旬な作品 住宅レビュー (89) 月のリズムに従う「天竜新月材」を使用 木暮人倶楽部「吉田就彦理事長自邸」 「月的寓居シリーズⅢ」 杉坂建築事務所・落合俊也設計室長
住宅新報 2012年10月2日 号 20面
連載: 旬な作品 住宅レビュー
建築家の落合俊也氏(杉坂建築事務所取締役設計室長)が手がけた、住宅「月的寓居シリーズ」の最新作Ⅲが、2012年8月、神奈川県横須賀市に完成した。場所は相模湾を望む西向きの傾斜地。基本設計を足立建築研究所の足立正氏が担当、実施設計を落合氏、施工を杉坂建築事務所が担当した。この住宅は、ヒットコンテンツ研究所社長で、デジタルハリウッド大学大学院教授の吉田就彦氏の自邸になる。
吉田氏はまた、12年1月に設立された、一般社団法人・木暮人倶楽部(こぐれびとくらぶ)の理事長でもある。これは、全国の森林・林業関係者や建築・木工関係者から一般市民まで、森林や木に関わる人々が集う、いわば「木のファンクラブ」。それぞれの会員が、部会を各所で立ち上げて、自由に活動するところに特徴がある。この吉田邸にも、やはり「天竜新月材」が使われた。
森林の「立木」は伐採、製材、乾燥されて「木材」に生まれ変わる。その各プロセスを、月の満ち欠けを中心にした、自然のリズムにしたがって進めようとするのが「新月の木」運動だ。静岡県の天竜地域では、木材業を営む榊原商店社長の榊原正三氏が中心になって活動。06年に天竜TSドライシステム協同組合を設立した。


















