トータルブレインのマンション最前線 12年上半期の市場総括 「販売苦戦」の声高まる
住宅新報 2012年8月21日 号 7面
12年上半期の首都圏マンション市場は、契約率が好調ラインの70%以上で推移した(不動産経済研究所調べ)一方、販売現場からはGW明け以降、集客や歩留まりの低下など市場の変調を指摘する声が上がっている。実際、その動向はどうだったのか、トータルブレインが分析レポートをまとめた。
「エンドユーザーのマインド低下が急激に進んでいるのではないか」
レポートでは、12年上期の市場動向をこう指摘する。その背景として、「長引く不況や景気低迷による所得の低下、雇用不安で住宅購入に非常に慎重になっている」と説明する。
実際に12年上期の販売動向について、苦戦を指摘する供給業者も少なくない。
同社が12年1~6月に1都3県で、新規供給された物件のうち224件について事業主に販売動向をヒアリングすると、33%が「苦戦」と回答。11年1~10月に新規供給された物件(回答数1487件)の31%から2%増加した。同時に、「好調」との回答は11年の33%から29%に減少した。
この要因はどこから来るのか。同社では、ヒアリング対象業者に、「好調」もしくは「苦戦」だった要因を聞いている。それによると、好調要因として最も多く上がったのが「立地」だ。好調物件を一覧にすると、駅近が共通点。駅徒歩5分以内の立地が好調物件全体の55%と過半数で、11分以上の駅遠立地は17%にとどまっているという。好調要因としては、これに「価格(割安感)」が続いた。レポートでは、「エンドユーザーが好立地化、低価格化を求めていることが推察される」と言及している。
一方、苦戦要因は最多だった「需給バランスの悪さ」とほぼ同数で、「価格(割高感)」が続いた。
こうしたことからレポートでは、「エンドユーザーが住宅購入に消極的になっていることで、ボリュームや価格の両面でマーケットの消化能力が低下しているのではないか」と総括している。


























