高度化する不動産業
デスク 最近は既存住宅インスペクターや既存住宅アドバイザー、シェアハウス・コーディネーター、競売不動産取扱主任者など、民間資格創設に関する記事が多いね。
記者 従来からの住宅ローンアドバイザーや不動産仲介士なども含めると相当の数になりますね。民間資格の時代ですかね。
デスク ビル経営管理士や不動産コンサルティング技能登録者などは不動産特定共同事業法などの法令とも関係しているから純粋な民間資格とも言い難い。そろそろ、整理が必要かもしれないね。
記者 要するに実力がモノをいう時代ですよ。専門能力を明確にしなければ、これからはビジネスにならないってことでしょ。
デスク 昔から不動産業は参入障壁が低いと言われてきたが、もうそうではないということか。
記者 リーマンショック以降は特にそう感じますよね。マンション分譲にしても、一定の資金力とノウハウの蓄積がなければかなり厳しくなってきましたから。
デスク 新規参入とは逆だが、従来から宅建業を行ってきている不動産業者も中堅・中小クラスは厳しい時代になってきたようだね。そういえば、先週のうちの新聞に不動産流通近代化センターの面白い調査報告書が紹介されていたじゃないか。
記者 98~08年までの10年間で約50%の宅建業者が廃業したが、その残存率は老舗業者も新興会社も大差なかったというものですね。(図参照)
リーマンショックが影響
デスク そうそう。特に興味深いのは98年というのは消費者物価が下落し始めた年だから、本格的デフレがこの頃から始まっているわけ。近代化センターが分析しているように、デフレ不況の深刻化が経営基盤の弱い中小不動産業者を軒並み廃業に追いやり始めたとも言えそうだね。
記者 それと、更に細かく見ると、リーマンショックがあった08年頃からは、最も創業が古い(66年~69年)業者の残存率だけが、他のグループよりも下方に開き始めている点が注目されますよね。
デスク 老舗で世代交代ができていないところは、インターネットの普及でいよいよ淘汰され始めているのかもしれないな。
記者 近代化センターはそうした状況を踏まえ、中小不動産業のこれからの方向性として、コンサルティングなどの顧客密着と地域密着の強化、更に新たな市場へのアプローチを掲げていますが。
デスク いずれも専門能力の強化と信頼向上が鍵を握るわけだ。昨今の資格ブームは中小不動産業者が大手に伍して生き残っていくための大事なツールを生みだそうとしているということだろう。

























