ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 124 コロナ禍ならではの賃貸物件トラブル 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2020年6月30日 号 8面
連載: ADRの現場から
ADR(裁判外紛争解決手続)は裁判に比べて、簡易・低廉・柔軟さをもったトラブル解決が可能になるが、これは消費者のみならず、不動産・建築事業者にとっても有益な制度である。また、トラブル解決の手助けは、消費者からの信頼獲得にもつながる。ここでは、地域で活躍する不動産会社のADR等を活用したトラブル事例を紹介する。
緊急事態宣言が全面解除され、都道府県をまたいだ移動の自粛も解除された令和2年6月の下旬。コロナ禍が実際に収束に向かっているのかどうかは分かりませんが、一見、街は活気を取り戻しつつあるように感じます。しかし、全国新型コロナウィルスとの付き合いは、これからしばらく続くことでしょう。
コロナに関するトラブル例としては、「特別給付金を振り込むから口座を教えて欲しい」といった詐欺被害や、結婚式場のキャンセル料をめぐるトラブル等がありますが、当然、不動産に関するトラブルも発生しています。
例えば、引っ越しに関するトラブルがあります。予定日に引っ越し業者がイレギュラーな営業形態になってしまい、退去ができず、留まった日数分の賃料が発生してしまったというものです。また、コロナ禍によって収入が激減してしまい、家賃が支払えなくなってしまった事例や、テナントが家主に家賃減額を要求したが、交渉がなかなかまとまらず、両者間でトラブルとなってしまった事例もあります。


















