JAXAの提案募集で採択内定 南極で確立した技術を宇宙へ ミサワホームなど4社
住宅新報 2026年2月3日 号 12面
ミサワホームとミサワホーム総合研究所、YKK、カンボウプラスの4社は1月22日、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙探査イノベーションハブが実施する第13回研究提案募集「Moon to Mars Innovation」において、共同提案した「月面基地構築に資するフレキシブルで施工性の高い空間連結技術の開発」が採択内定されたと発表した。
ミサワホームは50年以上にわたり、南極の昭和基地で南極地域観測隊員の活動や生活を支える建物の受注・建設支援に携わってきた。20年には、ミサワ総研、JAXA、国立極地研究所と連携し、昭和基地およびドームふじ基地で「南極移動基地ユニット」を用いた「簡易施工性」に関する実証実験を実施し、専門的な知識を持たない作業者でも容易に建物の拡張・縮小ができるセルサイクル工法によるユニット間の連結技術を検証。その過程でYKKの「スライドファスナー」とカンボウプラスの「膜材」の有用性を見出し、「フレキシブルで施工性の高い連結技術」を確立した。
今回採択内定された提案は、この技術を、宇宙環境に適応する空間連結技術として確立することを目指すもの。月面拠点構築の初期段階では、小型のモジュール型の拠点を連結して拠点規模を拡張することが有力なステップと考えられており、この提案が月面拠点構築に大きく寄与できる要素を有していると評価された。
これまでの国内及び南極での連結技術開発では、ミサワホームとミサワ総研が全体の統括や工業化技術によるモジュールの開発・技術実証等を担い、YKKがスライドファスナー等の開発・供給を、カンボウプラスが膜材等の開発・供給をそれぞれ担当。今回の提案でも4社がこれまでの役割を継続するとともに、宇宙環境に関する情報・知見を提供するJAXAが参画し、産学連携による共同研究を開始する予定。
今後は26年3月までに、宇宙環境での利用を見据えた「空間連結技術」の確立に向け、必要となる具体的な研究項目を策定。その後、4月から28年3月にかけて5者が協力し、宇宙特有の境界条件を踏まえながら、要素レベルでの宇宙実証も視野に入れた技術開発に取り組む。



















