縁側といえば私のような年代は「おばあさんが座布団の上に座って猫のノミを取っている」「暑い日に縁側に座って、足をブラブラさせながらスイカを食べて種をプッと吹き飛ばす」「お月見団子とススキを飾って、月にかかる雲を気にしながら、ボーッと眺めている」……そんなイメージですが、縁側の起源といえば、奈良県の佐味田宝塚古墳から出土した家屋文鏡(4世紀後半)には入母屋型屋根の高床建物が描かれ、そこにはバルコニーのような露台がついています。この露台は即位した統治者が立つ、舞台の機能を持っていたと推察されています。露台は装飾的なものではなく、機能を持った空間と考えられ、これが「縁」すなわち「縁側」の起源と考えられます。その後、伊勢神宮正殿や聖武天皇の夫人であった橘夫人の住宅は縁側を持っており、この頃から外周動線として縁側が使われたようです。現存する最古の縁側は、奈良時代に建立された法隆寺東院の伝法堂とされます。
「縁側」の具体的な部位は部屋と屋外との間にある、板張りの通路のような空間です。縁側の種類には「榑縁(くれえん)」と「濡れ縁」があります。榑縁とは雨戸や窓の内側につくられた縁側のことで、インテリアの延長として位置付けられ、屋根の内側にあるので雨が降っても濡れることなく外の景色を眺められます。また広い榑縁のことを「広縁」と呼び、家具等を置いた、よりインテリア性の高い空間です。
濡れ縁は壁や雨戸の外側につくられた縁側のことで、雨風にさらされて濡れることからこのように呼ばれています。家の床と庭の地面との高低差があるので、出入りするための踏み台としても利用されます。濡れ縁の中には家に固定されておらず独立しており、掃除の際に移動できたりする場合もあります。この移動できる濡れ縁はエクステリア部品の一つと考えられます。


















