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プレミアム会員限定知って得する建物の豆知識 386 モリスの法則 デザインに関わる人には必須知識

住宅新報 2024年10月15日 号 10面

連載: 知って得する建物の豆知識

住まい・くらし
  • 「モリスの法則」による余白の製図

    1 / 2「モリスの法則」による余白の製図

 イギリスの詩人、思想家、デザイナーであるウィリアム・モリス(1834-1896年)が主導したデザイン運動が「アーツ・アンド・クラフツ運動」です。ヴィクトリア朝の時代、産業革命の結果として大量生産による安価で粗悪な商品が巷にあふれていました。モリスはこうした状況を批判して、中世の手仕事に帰り、生活と芸術を統一することを主張し「モリス商会」を設立。装飾された書籍やインテリア製品などを製作しました。

 モリスの運動自体、最終的に高価な製品を作ることになってしまい、富裕階層にしか使えなかったという批判もあります。しかし、生活と芸術を一致させようとした思想は各国にも大きな刺激を与え、近代デザインの重要な基礎であり、養分にもなりました。アール・ヌーヴォー、ウィーン分離派、ユーゲント・シュティールなど各国の建築・美術運動にその大きな影響が見られます。

 モリスは近代社会が避け難く機械化に進む中で、それを否定するのではなく、手仕事の持つ価値をプロダクツに取り込むためのデザインを数多く残しています。生活空間に美しさと機能性をもたらすことを目指した所に斬新性があり、自然からインスピレーションを受けたものも多数見られます。自然との共生が求められる現代にあって、そのデザインは色あせない永続性を持っていると言えます。

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