賃貸住宅は都市部へシフト 大和ハ 買取再販も視野に
住宅新報 2024年1月9日 号 10面
同社の着工戸数におけるZEH―M比率は21年度実績では2.5%だったが、23年9月時点で37.5%に伸長。26年度目標の50%は前倒しで達成する見通し。同社の集合住宅事業本部長の出倉和人常務は、「速報契約ベースでは、8割近くになっている。(23年)11月も単月ベースでは5割を超えている」(出倉常務)という。
ZEH―M化の推進は、22年10月に販売開始した「ZEH―M Oriented(一次エネルギー消費量削減率が20%以上)」が標準仕様の「トリシア」や高価格帯商品の「グラサ」など、軽量鉄骨造の低層賃貸住宅商品(3階建て以下)を主力に展開する。太陽光発電システムの搭載などによって、一次エネルギー消費量削減率を75%以上削減する「NearlyZEH―M」や一次エネルギー消費量を実質ゼロにする「ZEH―M」など、国が目指す水準への対応を進める。
これらの商品は、近年特に増えている土地未所有者へ土地と建物を合わせて提案・提供する分譲事業によっても供給している。賃貸の分譲事業は、賃貸物件供給の約3割を占めるという。賃貸住宅における分譲事業は「今後も3割程度に抑える方針だが、需要として膨らむ可能性は大きい」との見方を示した。
同社は、傘下で約64万世帯の物件管理を手掛ける大和リビングや、賃貸物件のリフォーム・リノベーションに特化し、20年に設立した大和ハウス賃貸リフォームとの連携強化を推進。中古市場の拡大も見据え、将来的には、自社施工をはじめとする既存の賃貸住宅の買い取り再販も視野に入れているという。
都市向け商品拡充も
人口減少が進む中で事業成長を遂げるには、人口減少の影響が大きな地方の郊外部から都市部へのシフトも必要という。同社の全国でのシェアは13.1%だが、「北関東から中四国までの各エリアではおおむね15%前後」という。一方、1都3県は現在11.5%にとどまっている。まずは1都3県でのシェアを15%程度まで広げ、徐々に東名阪などに展開を広げる方針だ。
また、地方都市においても、これまでの主戦場は「中心部から3キロほど離れた郊外で、県庁所在地や旧市街地には入り込めていない」。都市部に向けた商品の拡充を進める。従来の中高層商品や高価格帯の低層賃貸住宅商品「グラサ」のほか、重量鉄骨の3.4階建ても24年の発売を予定している。



















