主要住宅メーカー2月受注状況 2社が全事業で前年上回る 物価高を懸念「予断許さず」
住宅新報 2023年3月21日 号 16面

2月の主要住宅メーカー受注速報(金額ベース)では、積水ハウスと住友林業が全事業で前年同月を上回ったほか、大和ハウス工業もマンション以外は前月を上回った。賃貸住宅は好調を継続している一方で、物価高などから住宅の購買意欲については懸念を示す声が相次ぎ、今後の状況に対しては依然、慎重な見方が大半を占めた。
積水ハウスは、全項目で前年同月を上回った。どの事業も計画通りに進ちょくし、堅調を維持した。なお、セグメントの見直しによって、分譲住宅事業は用地と建物を分けて計上。用地はこれまで同様に開発型ビジネスに組み込む一方、建物は戸建て住宅に組み込まれている。
大和ハウス工業は、マンション以外は戸建て住宅・分譲住宅・宅地用土地・集合住宅のいずれも前年を上回った。ただし、マンション事業も、「受注計上基準の変更に加え、前年に大規模物件の販売が多く、ハードルが上がったことによるもので、不調ではない」とした。
住友林業は、賃貸住宅が前年の倍近くに伸長。全体の供給数が少ないため、数字が大きく反映されやすいといった事情もあるものの、大型の案件が業績を押し上げた。戸建注文住宅も、新型コロナの影響で前年のハードルが低くなっていたほか、こどもエコすまい支援事業など国の施策の下支えも奏功し、全体でも前年同月を2割上回った。ZEH比率は80%を超え、棟単価は引き続き高水準で推移。リフォームは、旧家のほか、断熱性能向上や外装、水回り関連の中大型リフォームが伸長した。
旭化成ホームズは、集合住宅が前年を上回り、戸建て住宅は前年を下回る傾向が継続。全体では前年同月を下回った。
三井ホームは、グループシナジーや金融機関の取り次ぎ、既存顧客の紹介といった、展示場以外での営業活動が引き続き奏功しているという。注文住宅の受注金額は5カ月連続で前年同月を上回ったものの、「前年同月のハードルが低かった。その前年並みなので、よいとはいい難い」とし、「コロナ前と比べるとまだ厳しい。木材価格は落ち着いているが、その他の資材の価格がどこまで上がるか」と依然として予断を許さない状況が続いているとした。
パナソニックホームズは、集合住宅で前年同月を6割近く上回った。「21年度に大きく下回った影響でハードルが下がっていた」としつつも、資材高騰の影響がある中でも、相続や節税といったオーナーニーズの顕在化によって高層・低層とも好調に推移。コロナ前の水準への回復基調にあるとした。また、戸建て住宅は前年同月を下回ったものの、展示場来場者数は前年比89%と激減は回避した。ただし、今後の展望は「物価高で、住宅の優先度がどう影響するか」との懸念を示した。

















