マンション建替えの実態 旭化成不レジ、事例研究 決議賛成率 規模で大差なく
住宅新報 2023年1月31日 号 12面
同社は20年超にわたりマンション建替え等に取り組み、これまで47件の建替えに参画。今回の報告書はそれを分析した。それによると、建替え時の築年数(建替え決議時)は築40年以上が大半を占め、平均は45.6年だった。建替え理由としては、築40年超の場合は「建物の老朽化」「耐震性の不足・不安」「バリアフリーの欠如」が主な理由だった。一方、築40年未満では築40年超と同様の理由のほか、「建替えの経済条件が有利」「管理不全」「地震で被害を受けた」などだった。
マンションを建替える際、区分所有者および議決権の5分の4以上の賛成が必要になるため、一般的にはこの合意形成の難しさが課題とされている。同社が関わった建替え決議の賛否状況を従前マンションの規模(区分所有者数)別に見ると、200人以上のマンションでは賛成87%・非賛成12%、50人未満では賛成91%、非賛成8%で、規模による賛成率の違いは大きくない様子がうかがえる。
また、経済条件(還元率=従前マンションで区分所有していた専有部分の面積に対し、建替え後に無償で取得できる面積の割合。還元率が高いほど建替えの同意を集めやすいと考えられる)との関係を見るために経済条件の有利な事例からそうでない事例まで4グループに分けて分析したところ、建替え決議の賛成率はいずれも平均値で92~95%であり、大きな差は生じていなかった。ただ各グループの事例を詳細に見ると、経済条件がよいほうが賛同率が高い傾向が見られた。経済条件が厳しくても合意形成ができた理由には「耐震性に大きな問題がある」「借地権の期間満了が近い」など、建て替えを選択する重要な理由が存在していた。

















