凜として輝く女性たち 一般社団法人不動産女性塾 vol.32 優しさにあふれた「女性塾」 OAG司法書士法人 代表司法書士 太田垣 章子(塾会員)
住宅新報 2021年8月17日 号 10面

専業主婦から出産、離婚という波乱万丈のスタート。途方に暮れる中、働きながら、子育てしながら6年間勉強し、幸運にも司法書士となることができました。
当初は司法書士事務所に勤務し、不動産登記と会社の登記をしていたのですが、ひょんなきっかけから賃貸トラブルに携わることに。気が付いたら家主側の訴訟代理人として、悪質賃借人の明け渡しの裁判の数は、この20年で2600件以上となりました。
この間、独立して自分の事務所を構え、その後なんの縁もないまま東京で挑戦したいと大阪から上京し、今では7名のスタッフを抱えるまでになりました。現在では登記はもちろんのこと、賃貸トラブルの裁判だけでなく、業界紙に連載をしたり、5冊の本も出版し、セミナーなどでも講師を依頼されるようになり、人生はつくづく分からないものだなと自分でも驚いています。
子供が小さな頃は、夕方いったん家に戻って子供と一緒に夕飯をとり、一緒に事務所に戻って、私は仕事、息子は宿題という慌ただしさでした。子育てと家事と仕事は時間との闘いで、「布団でゆっくり眠りたいな」と思う毎日。まるで出口のないトンネルに入っているようでした。ただ振り返ってみれば、この時の苦しさが、事務所経営をする中で役立っている気がします。
不動産女性塾へは、理事の曽根先生にお声を掛けていただきました。実のある勉強会を積極的に開催され、会の勢いを感じます。また、本業や会の運営でお忙しい中、北澤塾長には私の将来の旦那様までご紹介していただきました。残念ながら実りませんでしたが、仕事だけでなく、このようなお心遣いまでいただいて感激でした。これは子育てしながらお仕事をされてきた、女性ならではの懐の深さなんだなと感じでおります。
もともと日本は男性社会。しかも不動産の世界も男性中心だったと思います。その中で仕事をされてきた「不動産女性塾」の皆様は、おそらく人一倍のしんどさを跳ね返してこられたからこそ、優しさにあふれているのだなと、仕事だけでなく、人生も学ばせていただいております。私も皆々様に負けないようにご指導いただきながら、会のお役に立てるよう精進してまいります。
おおたがき・あやこ=神戸海星女子学院卒業後、プロ野球のオリックス・ブルーウェーブ球団で広報として3年半勤務した後、01年司法書士試験に合格。4年半の勤務を経て06年独立開業。02年から携わってきた賃貸トラブル解決のパイオニア的存在。トラブル解決の際は、常に現場へ足を運び、訴訟と並行して悪質賃借人と向き合ってきた。その徹底した現場主義から、多くの大家さんの信頼を得る。

















