住宅メーカーとガス会社提携、PV無償設置の動き広がる 住まいの環境対応や災害対策を強化 在宅増え電力消費への関心高まる
住宅新報 2021年1月26日 号 12面

三井ホームと西部ガスのサービス概念図
各地のガス会社と新サービス
三井ホームは1月15日、西部ガス(福岡県福岡市)と提携し、両社を利用して一定条件を満たした顧客にPVを無償で提供するサービス「未来発電G with 西部ガスソーラー」を開始した。
同サービスの条件は、西部ガスおよび同社グループ会社の西部ガスエネルギーが都市ガス・プロパンガスを供給するエリアで、三井ホームの新築戸建て住宅を建設し、かつ西部ガスの販売する家庭用燃料電池「エネファーム」を購入すること。提供されるPVは4キロワット以上10キロワット未満で、設置工事費用は利用者が負担する。
PVの発電した電気のうち、余剰分は電力会社に売電され、10年間はその売電収入を西部ガスに譲渡する契約となる。
同様に、三井ホームと静岡ガスおよび静岡ガスグループ各社は、静岡県内で三井ホームの新築戸建て住宅を注文し、太陽光発電システムと家庭用燃料電池「エネファーム」を同時に設置するユーザーを対象に、太陽光発電システムを実質負担ゼロ円にするサービス「未来発電G with SHIZGAS ソラーレ」の提供を1月7日に開始した。
太陽光発電設備を無償で提供し、発電設備の設置工事費は、相当額をエネファーム設備費用から減額する。これによりユーザーの太陽光発電システム導入コストは実質負担がなくなるという。
発電した電気は家庭で自由に使え、使用せずに余った電気は電力会社に売電し、10年間は静岡ガスにその収入を譲渡するという契約。10年間の契約期間終了後は、売電収入もユーザーが得ることになる。ユーザーは、太陽光発電とエネファームのダブル発電により、購入電力量を減らし光熱費を削減できる。また停電時には太陽光発電とエネファームそれぞれを非常用電源として使える。ZEH認定により補助金制度の対象になる。
三井ホームの取り組みは、PVのみならず、エネファームを併設することで、天候が悪くても発電が可能で、災害時の電力確保の不安を軽減する効果もある。
寒波で電力需要ひっ迫も
スウェーデンハウス(東京都世田谷区)は20年10月、東京ガスと提携し、同社の新築戸建て住宅を建築する顧客を対象にしたPV無償提供サービス「HUS ECO ZERO(ヒュースエコゼロ)」を開始。PVの電力を売電することで設置費用を無償とするメニューに加え、PVとエネファームを設置するメニューも用意した。
新型コロナにより家庭の電気代は上昇傾向にある。特に、今冬は寒波により全国的に電力需要がひっ迫し、卸電力市場での取引価格が一時約25倍に上昇した。在宅勤務が一般化した中で、家計の負担増加となりかねない状況も、PV無償設置が広がる背景の一つといえる。

















